企業情報
企業名 | 株式会社三木商店 |
事業内容 | 漬物仲卸業 |
ECサイト | http://www.otukemono.com/ |
お取り扱い商材 | 漬物(冷蔵・常温) |
販売方法 | 楽天市場、Amazon、au PAY マーケット、Yahoo!ショッピング |
月間出荷件数 | 約2,000件~2,500件 |
EC開始時期 | 2016年12月 |
LOGILESS導入時期 | 2018年8月 |
EC物流における課題 | ■顧客からのクレーム増加・満足度の低下 セット販売が当たり、売上が半年で100万円/月を超えたものの、手作業の受注管理が煩雑になって出荷が1週間近く滞り、お客さまからも多くの苦情が寄せられた。 |
LOGILESS導入後の成果 | ■クレームほぼゼロ、リピート率50%超を実現 受注管理がほぼ自動化され、当日14時までの受注は当日出荷できるように。感謝の声をもらうことが増え、リピート率が50%超。モールに広告を一切出さなくても全国に多くの顧客を獲得できるようになった。 |
取材者プロフィール

株式会社三木商店
代表取締役 山岸 史昌氏
1965年北海道滝川市生まれ。1983年より吉田工業株式会社(アルミサッシ製造業)に3年勤務。1987年より株式会社エース(スーパーマーケット小売業)に4年勤務。1991年より約30年、株式会社三木商店(卸売業)で漬物・味噌の卸売市場の代表を務めている。
LOGILESSを導入するまで
取引先のスーパーが買収されて、売上が激減。このままではアカン
三木商店は、大阪の中央卸売市場に店舗を構える漬物屋です。大阪特産品の水なす漬を秘伝の製法にこだわった漬物を、スーパーや専門店などに卸しています。漬物のことはプロやけど、ネットのことはちんぷんかんぷん。そんな私がネットで商売しようと思ったのは、長くお取引をさせてもらっていたスーパーチェーンが、大型ショッピングモールに買収されたことがきっかけでした。大口の取引先を失って、その後も何とか立て直そうと、跡取りのいない知り合いの漬物屋さんに譲ってもらったのがきっかけで、直営店を3店舗ほど運営していました。市場活性化の商店街の1店舗は大型ショッピングモールの影響で閉じることになって、このままだと小売業はアカンと思い、それでネット通販でもしようかと2016年の年末に楽天市場に出店することにしたんです。

知識ゼロで始めたネット通販が大当たり。半年足らず月の売上100万円超
開始時期が年末だったので、まずは試しにお正月のお雑煮用の白みそを売ってみました。500gで3,980円の、割といいお味噌です。大阪では年に1回、お正月のお雑煮味噌はいい味噌を使う習慣があって、もともとうちでもそれを年末に売っていました。ネットはどういう反応するやろうとドキドキしてたら、ポコポコと売れたんです。
それで次は「9つのお漬物から好きなのを3品選ぶ」形式で商品を販売。お客さんが喜んでくれるかなと思って試してみたら、それも当たって。売上も倍々で上がっていって、半年いかんうちに100万円/月を超えました。レビューでも「おいしい」「すぐ届いた」て、うれしいコメントが全国からたくさん寄せられてね。私もめっちゃうれしかったし、「ネットでもやっていける」という手応えも感じて。でも大変なのはそこからでした。
毎日AM3時から20時間勤務。市場業務の合間に必死に出荷作業をしても、通販の出荷が追いつかない
当時のうちの受注処理は、全部手作業。受注情報も1件1件手打ちで出して、配送会社の送り状番号も1件1件、手入力。毎日午前0時過ぎまで働いて、翌朝は午前3時半から市場に立つ。市場の仕事がひと段落したら、9時と14時過ぎにまた受注情報を取って、ヤマトさんの集荷にも間に合わんくて、19時半ごろに滑り込みで持って行って、帰ったらまたそこから受注処理。まあキツかったですわ。でも、レビュー見ると元気が出て、「この人たちに早く届けたい」と思う訳ですよ。働いて、風呂入って、寝て、「よし頑張るか」とまた働いて。それでもだんだんと出荷が追いつかなくなってきて、1日、2日と遅れて、ついには1週間遅れるようになって、さすがにお客さんからも「いつ届きますか?」と苦情が入るようになってしまいました。それで、これはどうにもならんと、コンサル会社へ相談したところ、システムを入れることを勧められました。

LOGILESS導入を決めた理由
よりどりセット販売に対応。相談にも、専門用語を避けて丁寧に教えてくれた
コンサル会社の方から、いくつかシステムを紹介してもらいました。でもシステムについてもちんぷんかんぷん。例えばうちの人気商品だった「9品から3品をよりどり選べるセット販売」も、かなりのお金をかけてシステムをカスタマイズしないと対応が難しいと言われたりして、思うようにいきませんでした。
そんな中で、LOGILESSだけは今までの売り方を変えずに利用することができそうなシステムでした。「以前に他の商材で選べるセット販売をしていたお客さんがいるので、そのやり方を応用したらいけると思います」と言ってくれたんです。専門的なことも分かりやすく教えてくれるし、システムのことだけでなく、EC事業のこともいろいろ相談しやすかった。それで導入しようと思いました。

LOGILESSを導入してから
受注処理はほぼ自動化。14時までならその日の便で出荷が可能に
LOGILESSを入れてからは伝票入力など、今まで手入力していたことがほぼ自動化されるから、だいぶ楽になりましたね。今は、楽天市場だけでなくamazonやau PAYマーケットなどにも出店していて、出荷件数も導入前より3倍くらいになっているんですが、それでも14時くらいまでに入った注文は、その日の便で出荷しています。
僕自身も毎日ちゃんと家に帰れてますし、定休日も休めるようになりました。以前はほんまに休めなくて、病気で入院したときでも病室で受注処理していたくらいなので、それを思うとだいぶ助かっています。

評判が回復してリピート率55%。次は世界に展開したい
お客さんの評判も回復して、ミキチャンネットのお客さんの55%がリピーターの方なんです。全国各地の人に食べてもらえるようになりましたし、島民が170人の離島からも10名くらいの方がお客さんになってくれてね。これがネットのいいところやと思うので、今考えているのは、自社ホームページを立ち上げて、海外にも販売しようと思っているんです。
以前東京の百貨店の催事に出店したことがあって、アフリカ出身のお客さんにうちのお漬物をたくさん試食してもらったことがありました。奈良漬が「すごくおいしい」と言ってくれて。奈良漬は常温で賞味期限も長いですよと通訳の人に伝えてもらったら、翌日友だちを何人も連れて来てくれて、お土産にと買ってくれたことがありました。漬物はきっと海外でも喜んでもらえると思うんですよね。LOGILESSを使い始めて、ネット販売がすごく楽にできるようになったから、そういう夢がどんどん膨らんでいます。
