Tiktok Shopへの出店とは?出店方法から注意点や売上アップ策まで解説します

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TikTokは、すでに知らない人はいないほど、国内外でそのリアルタイム配信やショート動画などが人気となっています。

そのTikTokのネット販売サイトとして、登場しているのがTikTok Shop(ティックトックショップ)です。同社のビジネス戦略ともマッチしており、膨大な潜在的な顧客層への展開も見込めます。

このように関心の高いTikTokへの出店は、どのようにしたらよいのでしょうか。本記事では、TikTok Shopへの出店について、その出店方法から注意点や売上アップの方法まで解説します。 

もくじ

Tiktok ShopとTiktokとの関係 

TikTok Shop(ティックトックショップ)は、爆発的な人気のあるTikTok内でも、直接商品を販売できる新しいECプラットフォームとなっています。

TikTok Shopは、TikTokのアプリ内ですべて完結するショッピング機能です。消費者側では動画を視聴しながらそのまま商品が購入できます。インフルエンサーや事業者などが動画やライブ配信を通じて直接商品を紹介しています。そのアプリを離れることなく決済まで完了できるため、消費者にとって魅力的な購買体験が実現します。

事業者側では、TikTok Shopを自社の販売チャネルに追加することで、従来は難しかった潜在的な顧客層にもアプローチしやすくなります。主に、Z世代とよばれる10〜20代の若い世代が利用しているため、若年層をターゲットとしたビジネスには最適です。

またTikTokのショート動画や、ライブ配信といったエンターテイメント性の高いコンテンツを活用することで、商品の特性を詳しく伝えることができます。とくにライブ配信では視聴者の質問にリアルタイムで答えながら対応が可能です。消費者との信頼関係を築きやすく、購入をどうしようかと考えている潜在的な顧客層へのアプローチも可能です。

TikTokを通して、直接購入できるTikTok Shopなら、自社の売り上げの推移を明確に把握できます。またTikTok Shopでは、マーケティング分析が簡単に実施できるというメリットもあります。

Tiktok Shopへの出店方法

次に、Tiktok Shopへの出店方法について解説します。 

アカウントの準備と設定

Tiktok Shopへの出店にあたっては、まずTiktok内でのアカウントの準備と設定をおこないます。

まずTikTokのセラーアカウントを作成する必要があります。既に、ビジネス用アカウントを持っている場合はそれを利用し、ない場合は新規に準備します。ウェブ上での販売業務に必要なTikTok Seller Centerにアクセスし、日本を含む、販売上での対象国を選択して「Get Started(開始)」ボタンをクリックします​。

基本情報の登録

Tiktok Shopへの出店では、次に基本情報の登録をおこないます。

同社のSeller Center上での案内に従い、自社ショップとなる基本情報を入力します。商品発送元住所や返品先住所も設定することが必要です。利用規約に同意し、基本情報の入力を終了したら、「ビジネスを開始(Start Business)」ボタンを押すことになります。

必要書類の提出と審査

Tiktok Shopへの出店では、必要書類の提出と審査も必要です。

基本情報の登録が完了したら、自社情報とその事業の確認書類のアップロード画面に進みます。同社のSeller Centerの指示に従い、必要書類を提出しその承認を待ちます​。ふつうは1〜3営業日で結果が通知されるので、承認されれば次のステップに進めます。もし承認されなかった場合は、不備箇所の指摘と再提出の案内がメールで届くことになっています。

口座情報への連携とショップ開設

最後に、口座情報への連携が終了すれば、Tiktok Shopへの出店が完了します。

Tiktokでの審査完了後、自社ショップでの売上金の振込先となる銀行口座を登録します​。TiktokのSeller Centerでの「支払い設定」の項目で、銀行名、口座番号、住所、連絡先メールなどを入力します。口座の連携が完了すれば、TikTok Shop開設の準備が整ったことになります。

Tiktok Shop出店時の必要要件

TikTok Shop出店時の必要要件にも、以下にふれておきます。

基本要件

TikTok Shop出店時に必要となる基本要件があります。

まず、年齢条件に合致しているかどうか確認し、事業者側の連絡先が必要です。

有効な電話番号とメールアドレス、そしてTikTokアカウントが、最低限の基本要件です。またShop出店者は18歳以上であり、コミュニティガイドラインを遵守した健全なアカウントであることが求められます。なお日本で事業を行う場合は、日本国内の住所および金融機関口座を持っている必要があります。

個人事業主での要件

個人事業主が、TikTok Shopに出店する場合の必要要件もあります。

本人確認書類として運転免許証、パスポートなど公的な身分証明書を提出しなければなりません。とくに氏名・住所・生年月日が確認できる書類を撮影した画像などのアップロードが必要です。また屋号で活動している場合は、開業届や屋号の証明書なども準備します。

法人の場合の要件

法人の場合、TikTok Shopに出店する場合の必要要件があります。

法人代表者または責任者の身分証明書に加えて、法人での事業証明書類が必要です​。登記簿謄本や営業許可証などを提出しなければなりません。また場合により、インボイス登録番号の提出を求められる可能性もあります。提出書類は、画像などでアップロードし、内容がはっきりと読み取れることが大切です。

その他の必要要件

本人確認や事業証明のほか、社名・所在地などの事業者情報や取扱商品カテゴリー、ショップ名、そして銀行口座情報も登録時に入力します。またショップの売上金は、登録した銀行口座に振り込まれるため、国内銀行口座が必要となります。

出店そのものには初期費用や月額費用は基本的に不要で、審査通過後はすぐ自社ショップが開設できます​。販売手数料(5〜8%程度)が発生しますが、クレジットカードなどの決済手数料は販売手数料に含まれるようにTikTok側で処理するため、別途で負担する必要はありません​。

Tiktok Shop出店時の注意点  

Tiktok Shop出店時の注意点についても、以下にまとめました。 

TikTok Shopへ出店するときは、事前にTikTokポリシーやその他の禁止事項を理解しておくことが大切です。なお審査通過後であっても、同社ガイドラインに反する行為を行えばペナルティを受けたり、場合によってはアカウント停止となる可能性があります。

販売禁止商品がある

Tiktok Shop出店時の注意点として、販売禁止商品があることを理解しておきましょう。

TikTok Shopは、基本的には衣類から、アクセサリー、コスメ、家電、食品、雑貨などの非常に幅広い商品の販売が可能です。ただし、違法薬物、武器関連、模造品、タバコやアルコール関連の商品などは販売できません。TikTokガイドラインに抵触する商品は、すべて出品できないことになっています。

コンテンツポリシーを遵守する

Tiktok Shop出店時の注意点としては、コンテンツポリシーを遵守することが必要です。

TikTok内で商品を宣伝・販売するのは、コンテンツ内容にも注意を払わなくてはなりません。自社商品ページや関連動画では誇大表現を避け、科学的根拠が必要な場合は、正確なデータを提示します。またガイドライン違反も、自社アカウントへの罰則につながる可能性があるため、表現には十分留意することが大切です。

出荷配送のルールを守る

Tiktok Shop出店時の注意点としては、出荷配送のルールもあります。

商品の注文を受けた場合、規定の期間内に商品を発送したり、追跡番号を迅速に登録する義務があります。また食品や化粧品など、衛生面が重要な商品は、とくに適切に取り扱う必要があります。適切な梱包や配送業者の選定など、購入者に商品が確実に届くよう事業者側で管理したり、そのマニュアルも設定しておくことが大切です。

アカウントの評価に気を付ける 

Tiktok Shop出店時の注意点としては、自社のアカウント評価にも気を付けましょう。

TikTok Shopの自社アカウントでは、消費者からの評価やクレームなども蓄積されていきます。不適切な対応が続くと自社ショップの評価が下がり、場合によって、TikTok Shop側からの露出制限や、キャンペーン参加資格の剥奪などにつながる場合もあります。

TikTok Shopガイドラインに沿った誠実な運営を心がけ、消費者との信頼関係を構築しておくことが大切です。

Tiktok Shop初期設定時の確認事項

Tiktok Shop初期設定時には、その設定事項を十分に確認しておきます。

出店登録作業が完了したら、販売を始める前にショップの初期設定を済ませておく必要があります。

配送設定の確認

Tiktok Shop初期設定時の確認事項としては、まず配送設定の確認が大切です。

注文された商品を迅速に届けるため、発送元情報と返品先情報を正確に設定しておきます。なお出荷まで何日以内に発送するかという、リードタイムも商品説明等に明記されていると消費者側でも安心です。

支払設定の確認

Tiktok Shop初期設定時には、支払設定も確認しておきましょう。

消費者側の支払い方法は、TikTokが用意しているクレジットカードなどの決済情報に従っています。 ショップの売上金は、一定のサイクルで自社側の登録口座に振り込まれることになります。初回の振込前に、口座情報に誤りがないか必ず確認しておくことが必要です。

ショップページの体裁

Tiktok Shop初期設定時には、自社のショップページ自体を確認しておきましょう。

ショップページとは、自社ブランドやセラーの「プロフィール内のショップタブ」に当たる場所です。自社ページでのロゴデザインやヘッダーやバナー、さらには自社紹介文も記載することにより、消費者の信頼感を高めるようにします。

通知設定とアプリの確認 

Tiktok Shop初期設定時の確認事項としては、通知設定とアプリの確認もあります。

同社Seller Centerの通知設定では、メールやSMS通知をオンにしておきます。スマホのTikTok Sellerアプリも利用可能になったら導入しておくと、移動中でも注文対応ができ、大変便利です。

運用ポリシーの設定

Tiktok Shop初期設定時の確認事項としては、運用ポリシーの課題もあります。

自社ショップの返品や返金ポリシーなど、消費者から見える運用ポリシーが重要です。TikTok Shopでは、購入者保護が手厚いサービスとなっていますが、自社ショップでのポリシーを提示しておくと安心感にもつながります。 

Tiktok Shop売上アップ策のポイント

Tiktok Shop売上アップ策のポイントについても紹介します。

とくにTiktokのSNSとしての効果を、最大限発揮できるようにしておくことが大切です。

ライブ配信中に商品タグを使用する

Tiktok Shop売上アップのためには、ライブ配信中に商品タグを使用するようにします。

ライブ配信では、ユーザーからの疑問などにリアルタイムで答えることができます。潜在的な顧客層にもアピールでき、あらたな顧客の開拓もでき、売上アップにもつながります。Tiktok 配信中の画面で商品タグを表示しておくことで、気になったタイミングですぐに商品ページへアクセスすることができます。

なおライブ配信限定での販売も効果があり、期間限定商品やライブ視聴者だけの割引や特典などを用意するとさらに効果的です。

インフルエンサーとも連携する 

Tiktok Shop売上アップには、インフルエンサーと連携することも大切です。

フォロワー数を多く持つインフルエンサーと提携することで、ファンを始め多くのユーザー層にアプローチすることができ、商品の認知度向上と販売促進も期待できます。この方法は、比較的限られた予算でも実現可能なので、さまざまな企業にとっても有効な手法といえます。

特に信頼性や影響力のあるインフルエンサーと提携することは、自社ブランドや商品価値のアップにもつながります。

ショップ広告を実施する

Tiktok Shop売上アップには、ショップ広告を実施するのも効果的です。 

ショップ広告を活用することで、自社TikTokアカウントでアプローチできなかった消費者とコンタクトすることができます。ショップ広告では、幅広い層にコンタクトできるので、結果的に売上アップにつながりやすくなります。

なおTiktok Shop売上アップのためには、下記のポイントにも留意しておきます。

 商品の登録と最適化をおこなう

Tiktok Shop売上アップには、販売する商品の登録と最適化も有効です。

取り扱い予定の商品リストを準備しておき、同社Seller Centerの商品管理セクションから登録作業を進めます。また画像や動画、詳細説明、キーワードなどをフル活用して情報を充実させておきます。このように商品の種類が豊富なほど、潜在的な顧客の目に触れる機会が増えることになるので、売上アップの可能性が各段に高まります。

いろいろな販促策を実行する

Tiktok Shop売上アップには、各種販促策の実行が重要です。というのは、ショップ開設直後は消費者の認知度がかなり低いため、集客対策が必須となるからです。

TikTokアカウントでは、開店の告知動画なども投稿し、既存の自社動画にも商品リンクを付与しておきます。また同社Seller Centerのクーポン発行機能を活用して、限定クーポンを提供したり、さらにはアフィリエイトプログラムに参加して拡散してもらうようにしましょう。ショップ開設後からすぐにコンテンツを拡充し、プロモーション活動も展開して、潜在的な顧客層を発掘することが大切です。

まとめ

TikTok Shopへの出店について、その出店方法から注意点や売上アップの方法まで解説しました。

TikTok Shopは、TikTok全体のビジネス戦略ともマッチしており、潜在的な顧客層への展開が見込めます。ライブ配信中に商品タグを使用するなど、売上アップのためのポイントについても紹介しました。

この記事を書いた人

ロジレス編集部

ロジレス編集部は、EC事業者・倉庫事業者さまに向けて業務改善や売上拡大のヒントをお届け。 システムの効果的な活用方法から業界ニュースまで、現場目線で情報を発信しています。

※掲載内容は執筆時点の情報に基づいており、正確性や最新性を保証するものではありません。内容が誤っている可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

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