企業情報
企業名 | ベースフード株式会社 |
事業内容 | 完全栄養の主食の開発・販売 |
ECサイト | 公式ショップ https://shop.basefood.co.jp/ |
お取り扱い商材 | 完全栄養食のパスタ&パン |
販売方法 | 自社サイト、Amazon、楽天、オイシックスなど |
月間出荷件数 | 数万件 |
EC開始時期 | 2017年2月 |
LOGILESS導入時期 | 2019年2月 |
EC物流における課題 | (1)カートシステム(Shopify)と物流倉庫の情報受け渡しの自動連携ができなかったため、CSVの取り込みなどの手作業が発生していた (2)注文~出荷までの情報を繋げて高度なデータ分析をしたかったが、出荷データのAPIが公開されていなかったためデータ取得が困難だった |
LOGILESS導入後の成果 | (1)Shopifyとの自動連携により全注文の90%の自動出荷が可能になり、業務工数を大幅削減できた。社員が出社していない土日祝の注文も自動で処理されるので配送スピード向上を実現 (2)自社システムとのAPI連携によりデータ基盤が整い、高度な分析が可能に。分析結果を元に国内複数拠点(2倉庫)からの自動出荷を実現し、配送コストを年間1,000万円ダウン |
取材者プロフィール
ベースフード株式会社
サプライチェーンマネジメント
小川 諒平 氏
1994年生まれ兵庫県出身。新卒でベースフードに入社し、現在2年目。大学院では乳酸菌を用いて腸内細菌の研究に携わる。その中で食品が健康寿命延伸に果たす役割の重要性を実感する一方で、継続的に健康的な食品を届ける難しさを感じていた。ベースフードの「主食をイノベーションし、健康を当たりまえに」という、誰もが日常的に食べる主食をターゲットにしているところに惹かれ入社。サプライチェーンマネジメントとして原材料の調達から工場での生産計画作成、倉庫での在庫管理、お客さまへの出荷までを一気通貫して担当。
LOGILESSを導入するまで
発売から3年で200万食突破
私たちベースフードは、「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションに、完全栄養の主食の開発・販売をおこなっています。2017年2月に「BASE PASTA(ベースパスタ)」を、2019年3月に「BASE BREAD(ベースブレッド)」を発売。主食で1日に必要な栄養素の1/3がすべて摂れるというコンセプトが、20~30代のビジネスパーソンの方々を中心に受け入れられ、2020年4月には累計販売食数 200万食を突破しました。
毎日発生する注文処理作業と、高度なデータ分析が課題
LOGILESSを導入した2019年2月というのは、事業の成長にともない、バックヤードの負担が急増した頃。「BASE BREAD」の発売も間近に控え、オペレーションの見直しが必要だと考えていました。
一つ目の課題は、利用しているカートシステム(Shopify)と、当時使用していた物流倉庫の利用しているシステムが直接連携できないことによる業務負荷。毎日注文情報のCSV出力を手作業で行い、アウトソーシング先の物流倉庫に情報連携を行う必要がありました。当時は担当が一人しかいなくて、1分でも貴重だったにもかかわらず、毎日単純作業に1時間以上とられてしまう状況でした。
二つ目の課題は、ECサイト運用で蓄積したデータを、業務の効率化やサービスの向上に活用したかったのですが、当時のWMSがAPIを公開していなかったため、シームレスにデータベースへ取り込むことができず、思うような分析ができませんでした。
LOGILESS導入を決めた理由
経営課題を正しく捉え、他のEC事業者にも役立つ機能であればスピード実装する姿勢に共感
課題を解決できるシステムを検討する中で、最終的にLOGILESSに決めた理由は二つの課題を解決できることに加え、「経営課題をフラットに議論し、一緒に解決策を模索していけるパートナー」だと感じたから。
例えば、営業担当に「商品管理の温度帯を起点に複数の倉庫に注文を割り当てて自動出荷したい」とご相談しました。発売当初の「BASE BREAD」は冷凍保存だったため、「BASE PASTA」は常温、「BASE BREAD」は冷凍の倉庫で、別々に管理・出荷する必要がありました。同じお客さまが「BASE BREAD」と「BASE PASTA」を同時購入された際は、ひとつの注文データを二つに分割して、それぞれの倉庫に出荷指示を出さなければなりません。当時のLOGILESSにはまだこの機能は存在していなかったのですが、すぐに社内検討してくれました。もちろん個社への機能カスタマイズは行っていないことは理解していたので本当に何気なく相談したのですが、「それは他のEC事業者さまにとっても役立つ機能ですね」と、すぐさまシステムの基本機能として開発を進めてくれました。難しいことでも、相談すればいろいろなアイデアを出してくれるので、とても心強いです。
LOGILESSを導入してから
全注文の90%以上を自動出荷でき、工数削減と出荷スピード向上を実現
Shopifyとの自動連携によって、わずらわしかったCSV入力などの手作業はなくなりました。現在、在庫管理における複雑な業務を一部除いて、90%以上の業務が自動化できています。また、LOGILESSはOMSとWMSが一体なので、ご注文を受けてから商品をお届けするまで、スタッフが介入する必要がありません。それによって、土日祝も出荷できるようになり、お客さまのメリットにもつながっています。
データ分析で最適な倉庫選びを行い、配送費を年間1,000万円以上削減
LOGILESSがAPI公開していて、自社データと繋げることで分析基盤が整ったことも経営の進化に大きく貢献できています。わざわざ複数のECサイトからデータを集める必要もなく、LOGILESSのAPIから取得したデータをBIツールに取り込むだけで、どこのエリアで、どのサイトから、どういう層の方が購入されているのかなどあらゆるデータが揃う。高度な分析が手軽にできるようになりました。データ分析の結果は経営進化のために活用しています。例えば、出荷拠点の見直し。現在、ベースフードでは東日本と西日本にそれぞれ倉庫を構え、配送先のエリアによって自動で出荷元を振り分けているのですが、「倉庫を何県に設置すればよいか」「どこを境に東西に振り分けるのか」などのルールは、データ分析結果をもとに決めました。全国のお客さまから注文が入ると、最適な倉庫から自動出荷できる。理想的な体制が整ったことで、当時の事業規模にとってはインパクトの大きい年間1,000万円以上の配送費を削減することができました。