盤石なバックヤード体制があってこそ、顧客体験の向上を実現できる

株式会社カンロ
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企業情報 

企業名カンロ株式会社
事業内容菓子、食品の製造・販売
ECサイト「Kanro POCKeT」
https://kanro.jp/
お取り扱い商材お菓子(飴・グミなど)
販売方法自社サイト
月間出荷件数約5,000〜7,000件
EC開始時期2020年5月
LOGILESS導入時期2021年5月
EC物流における課題①煩雑なオペレーションによりミスが発生
アナログ中心のオペレーションのため、在庫状況を正確に把握できず過受注が発生したり、入力ミスによる誤出荷が発生

②バックヤード体制が脆弱なため施策が制限される
キャンペーンやクール便対象の商品の販売など、やりたいことがあっても、イレギュラーに対応できる出荷体制がないため断念
LOGILESS導入後の成果①オペレーションのシンプル化を実現
LOGILESSですべての情報を確認することが可能になった上、手作業も必要最小限になり、ミスがほぼなくなった。

②イレギュラーオペレーションも安定して実現できる
独自RPA機能により自動で対象者におまけを付けたり、配送方法を振り分けたり、さまざまな出荷指示を簡単に自動化できるようになり、顧客体験の向上につながった

取材者プロフィール

株式会社カンロ デジタルコマース事業本部 ヒトツブ事業部 兼 デジタルコマース統括室 主任 栗田 恵里 氏

株式会社カンロ

デジタルコマース事業本部
ヒトツブ事業部 兼 デジタルコマース統括室 

主任
栗田 恵里 氏

2015年カンロ(株)営業本部入社。小売業や卸売業の営業窓口を担当し、ヒトツブ事業部へ異動。商品企画を担当し、2022年に現在の部署でECの運用に携わる。

株式会社カンロ デジタルコマース事業本部 デジタル事業開発室 兼 デジタルコマース統括室
係長 武井 優 氏

株式会社カンロ

デジタルコマース事業本部
デジタル事業開発室 兼 デジタルコマース統括室
係長
武井 優 氏

2010年カンロ㈱情報システム部入社。マーケティングのセクションに異動後、商品のWEB担当を経験。その後、広報部でコーポレートサイトやWEBマガジンの企画を担当し、2022年に現在の部署でECの運用に携わる。

LOGILESSを導入するまで

コロナ禍を機に、EC+情報発信のポータルサイトをオープン

栗田:私たちカンロは、大正元年創業のお菓子メーカーです。古参ですがまだまだ成長期。創立100周年の2012年には、新たな試みとして直営ショップ「ヒトツブカンロ」をオープンさせました。お客さまと直接コミュニケーションできる場をつくることで、もっとカンロのことを知ってもらい、私たちもお客さまのニーズを肌感覚で知ることが目的です。

事業売上を重視する試みというよりは、ブランディングの意味合いが強い試みだったのですが、反響は予想以上。中でもプレッツェル型のグミ「グミッツェル」は、見た目や味だけでなく、食べるときのザクザクという咀嚼音のASMR動画をSNSにアップして楽しむなど、新しい顧客体験を生み出しています。

武井:ところが2020年、コロナ禍の影響で店舗を閉店せざるを得ない状況に。その打開策として、ECサイトを始めることにしました。はじめはお客さまの反応を確かめるために、2020年5月〜7月に期間限定でオンラインショップを開設。突貫工事で購入フォームをつくって、お支払い方法も銀行振込のみ。それでも、予想以上の反響でアッという間に完売して、SNSにたくさんの投稿が上がりました。

オンラインでもお客さまとの強い接点がつくれることを確信し、本格的にECサイト立ち上げに取り掛かりました。いろいろ試行錯誤を繰り返した後、2021年8月に「Kanro POCKeT(カンロポケット)」をオープン。あくまでも、お客さまとのコミュニケーションの場にしたいという思いから、単に商品を売るサイトではなくオウンドメディアと統合したポータルサイトとして、特別な体験を創造・提供することを目指しています。

過受注や出荷トラブル。強靭なバックヤード体制がないと顧客体験の向上は難しい

栗田:今でこそオペレーションのシステム化ができていますが、2020年に期間限定オンラインショップを運営していた当時は、ほとんどの作業がアナログで大変でした。例えば、在庫管理。「グミッツェル」は超人気商品のため、入荷すると即時完売してしまいます。店舗の在庫状況と合わせて管理していたので、人海戦術ではとても正確な数を追いきれず、在庫数以上の注文を受け付けてしまったり、また、アナログで出荷指示を作成していたので、出荷指示を間違えて、お客さまにご迷惑をおかけしてしまうこともありました。

武井:お客さまに喜んでもらうために「キャンペーンを打ちたい」とか「季節限定の商品を通年で販売したい」など考えついても、諦めざるを得ない。当時はサイトデザインやカートシステムなどフロント側の改善ばかり気を取られていましたが、バックヤードの強化こそ顧客体験の向上には欠かせないと、今になって思います。

LOGILESS導入を決めた理由

OMS・WMS一体型、かつ今後の販売チャネル拡大を見据えても汎用性が高い

栗田:LOGILESSを知ったきっかけは、デジタル戦略のコンサルを依頼している方からのご提案。私たちの状況を把握した上で、最適なシステムとしてLOGILESSをおすすめしていただきました。提案の理由は、OMS(受注管理システム)とWMS(在庫管理システム)の一体型システムであることに加えて、主要モールやカート等の様々なシステムともスムーズにAPI連携できるので今後ECの販売チャネルを拡大することになった際も汎用性が高い点。正直な話、それまでシステムについては全く知りませんでしたが、導入すると便利になるイメージもわきましたし、コンサルタントの方も自身でEC事業をされているので、その方が提案するのなら間違いないと思いすぐに導入を決めました(笑)。

SaaSなので、他社でニーズがあった機能もどんどんアップデートされる

武井:あとはSaaSである点も良いなと思いました。当時、直営ショップでも「グミッツェル」の転売が課題になっていて、どのように対策すればよいのかと検討を進めていました。LOGILESSのご担当者に相談したところ、ちょうどニーズに合った機能がβ版として提供されているということを知り、早速活用することに。こうした業界全体としてニーズのある機能が、随時更新されるところも気に入りました。

LOGILESSを導入してから

受注も在庫もLOGILESSひとつで管理でき、ミスが無くなった

武井:まず受注から出荷指示を出すまでのオペレーションがシンプルになり、運用工数が減ったことに加え、人的ミスもなくなりました。それまでは、受注、在庫、顧客などの情報をそれぞれ別のシステムで管理していたので、確認したいときは、複数のシステムを立ち上げて状況を確認する必要がありました。それが今では、LOGILESSひとつで全ての情報を管理できます。

またLOGILESSではほぼリアルタイムでの在庫管理が可能なので「グミッツェル」のように正確に在庫数を管理する必要がある人気商品を販売する際にも心配がなくなりました。バックヤード業務が安定してこそ、顧客満足を追求できるのだと実感しています。

独自のRPA機能で、顧客体験向上につながる施策をどんどん打てる

栗田:私がLOGILESSを導入していちばん良かったと思うのは、これまで諦めていた「キャンペーン」など、やりたかった取り組みが簡単にできるようになったこと。LOGILESSには独自のRPA機能があって、これを使えばイレギュラーオペレーションによる倉庫への複雑な出荷指示も自動化できます。

例えばチョコレートのかかった「グミッツェル」は冬季限定発売の商品でした。その理由は配送方式の振り分けのオペレーションが煩雑だったから。チョコレート系の商品は販売時期によって配送の温度帯を変更する必要があるのですが、「チョコグミッツェルを注文したお客さまにはクール便で配送する」という設定を行うだけで出荷指示の自動化を実現できます。冬季限定だったこの人気商品を2021年の夏にはトラブルなく販売することができました。

チョコのかかった商品を頼んだ方はクール便にするなど、今後は、商品の組み合わせによってパッケージを変えてみるなど、顧客体験を高められるようなことをどんどん仕掛けていきたい。LOGILESSがあれば、アイデアがどんどん広がります。

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