国内市場の成熟に伴い、海外への販路拡大を検討しているものの、言語や物流、税務などの課題に直面していませんか。 本記事では、越境ECの基本知識から具体的な始め方、市場規模、メリット・デメリット、Global-eなどのソリューション活用までわかりやすく解説します。
この記事の結論
- 世界の越境EC市場は2024年の152兆円から2034年には1,012兆円規模へ成長する見込み
- 日本企業の中国・米国向け越境EC販売額は合計4兆2,350億円に達している
- Global-eなどのサービスを活用すれば物流・決済・税務の課題を一括解決できる
越境ECとは
国境を越えた電子商取引の基本について解説します。 ここでは越境ECの定義、国内ECとの違い、注目される背景について見ていきましょう。
越境ECの定義
越境ECとは、国境を越えて商品やサービスを売買する電子商取引のことです。クロスボーダーECやクロスボーダートレード(CBT)とも呼ばれます。インターネットを通じて、日本にいながら海外の消費者に商品を販売する取引を指しており、売り手と買い手が異なる国にいる場合に成立します。
言語や通貨、法律、物流など多くの要素に対応する必要がありますが、グローバルな需要を獲得できるポテンシャルを持つビジネスモデルです。 従来の海外展開と比較して初期投資を抑えられるため、中小企業でも参入しやすい特徴があります。ECサイトやモールへの出店で販売を開始でき、テストマーケティングとしても活用できるでしょう。
国内ECとの違い
国内ECと越境ECの大きな違いは、国境を越えることで発生する複数の障壁にあります。越境ECでは、言語、通貨、商習慣の違いに加え、関税や税金の計算、国際配送の手配が必要になります。 国内ECでは単一の言語と通貨で完結するのに対し、越境ECでは取引相手国ごとに異なる法規制への対応も求められるでしょう。
配送期間も国内の数日から海外の1〜2週間以上へと長くなり、物流コストも大幅に増加する点が特徴的です。決済方法も国によって異なり、中国ではAlipayやWeChat Pay、東南アジアではGrabPayなど、現地で使われる決済手段に対応しないと購入機会を逃してしまいます。これらの違いを理解し、適切に対応することが越境EC成功のポイントです。
越境ECが注目される理由
グローバル化の進展と、翻訳技術や物流サービスの充実により、越境ECは当たり前のものとなりつつあります。日本国内では少子高齢化による市場縮小が懸念される一方、アジアを中心とした新興国では中間層の拡大により消費市場が急成長しています。
特に日本製品の品質や安全性は海外で高く評価されており、日本企業にとって越境ECは海外市場への参入と売上拡大の大きなチャンスです。化粧品や日用品、食品、アニメ関連グッズなど、幅広いジャンルで海外需要が存在します。国内市場の縮小リスクを補完する手段としても、越境ECは注目されているのです。
越境ECの市場規模
国内外の市場動向と成長予測について解説します。 ここでは世界市場の規模、日本企業の販売額、主要国別の動向について見ていきましょう。
世界の越境EC市場
世界の越境EC市場規模は、2024年時点で1.01兆USドル(約152兆円)と推計されており、2034年には6.72兆USドル(約1,012兆円)に達する見込みです。年間平均成長率は20~26%台と推計され、越境ECの市場規模は今後も拡大を続けていくと予測されています。
中国を中心に越境ECの市場規模は急激に成長すると見られており、グローバルなオンライン購買が日常に浸透していることが背景にあります。スマートフォンの普及やデジタル決済の進化により、国境を越えた買い物がより身近になっているのです。コロナ禍を経てオンラインショッピングへの抵抗感が薄れたことも、市場拡大の要因となっています。
日本企業の販売実績
日本国内の事業者が中国および米国に向けて販売した越境ECの市場規模は、中国向けが前年比8.5%増の2兆6,372億円、米国向けが前年比8.0%増の1兆5,978億円でした。2カ国への合計で4兆2,350億円となる規模に成長しています。特に中国市場では日本製品への信頼が厚く、化粧品や日用品、食品などが人気を集めています。
米国市場でも日本のアニメやゲーム関連商品、ファッションアイテムなどが高い需要を示しています。ユニクロや資生堂など、大手企業も越境ECを活用して海外市場での売上を伸ばしており、企業規模を問わず有効な戦略です。BENTO&COのような中小企業も、日本のお弁当箱を海外に販売することで成功を収めています。
主要国別の市場動向
中国市場は越境ECの最大の市場であり、日本から中国向けの越境EC販売額は2兆6,372億円に達しています。 TmallやJD.comなどの大手ECプラットフォームが整備されており、WeChat PayやAlipayなどの決済手段が広く普及しているのです。米国市場では、Amazonを中心としたECプラットフォームが主流で、翌日無料配送などの利便性を重視する消費者が多い特徴があります。
東南アジア市場では、Shopeeなどのプラットフォームが台頭しており、若年層を中心にスマートフォン経由でのEC利用が拡大しています 各市場の特性を理解し、適切なプラットフォームと戦略を選択することが成功につながるでしょう。Global-eを活用すれば、200カ国以上への展開を一つのプラットフォームで実現できます。
越境ECのメリット
越境EC展開により得られる利点について解説します。 ここでは参入障壁の低さ、販路拡大、国内市場リスクの補完という3つの観点から見ていきましょう。
少ない投資で海外市場に参入できる
越境ECのメリットは、実店舗を海外に構えることなく、インターネットを通じて海外市場に参入できる点です。従来の海外展開では、現地法人の設立や店舗の出店に多額の投資が必要でしたが、越境ECではECサイトやモールへの出店で販売を開始できます。 初期投資を抑えながら、テストマーケティングとして小規模から始められるため、リスクを最小限に抑えた海外展開が可能です。
Global-eなどのソリューションを活用すれば、決済・税務・物流の複雑な課題を一括解決でき、スピーディに海外販売を開始できます。既存のECサイトに大幅な変更を加えることなく、グローバル展開のための機能を追加できる設計となっています。中堅企業から大企業まで柔軟に対応できる点が強みといえるでしょう。
販路を広げて売上を伸ばせる
国内市場だけに依存せず、世界中の消費者をターゲットにできるため、販路が大幅に拡大します。日本国内の人口減少により国内市場の成長が見込めない中、アジアや欧米などの成長市場にアクセスすることで、新たな収益源を確保が可能です。特に日本製品は品質や安全性の面で海外から高い評価を受けており、アパレル、化粧品、食品、アニメ関連グッズなど幅広いジャンルで需要が存在します。
Global-eでは、100以上の通貨と150以上の決済方法に対応できるため、各国・地域の顧客が慣れ親しんだ決済手段での購入が可能です。チェックアウト画面を30以上の言語に対応させられるため、各国の顧客に適したショッピング体験を提供できます。言語や決済の壁を取り除くことで、購入完了率の向上が期待できるでしょう。
国内市場の縮小リスクを補える
少子高齢化が進む日本では、国内市場の縮小が避けられない状況にあります。越境ECに取り組むことで、国内市場の縮小リスクを海外市場でカバーし、事業の持続的な成長を実現できます。 複数の国や地域に販路を分散させることで、特定の市場に依存するリスクも軽減されるでしょう。
経済情勢の変化や為替変動の影響を分散できるため、安定した事業運営を維持できます。国内需要が減少しても、海外市場での売上が事業を支える仕組みを構築できます。 リスク分散の観点からも、越境ECは有効な戦略といえるでしょう。
越境ECの課題
参入時に直面する障壁について解説します。これらの課題を理解することで、適切な対策を立てられます。
物流コストが高い
越境ECにおける最大の課題の一つが、物流・配送コストの高さです。国際配送は国内配送と比較して配送費用が大幅に高くなり、商品単価が低い場合は配送費が商品価格を上回るケースも珍しくありません。配送期間も長くなるため、紛失や破損などのリスクも国内より高まります。
海外の顧客にとって、この輸送コストの高さが購入のネックになる可能性があるため、送料無料キャンペーンなどの施策が効果的とされています。Global-eでは国際物流会社のDHLと提携しており、専用の優待レートを適用することで海外配送コストを削減可能です。スタンダード配送とエクスプレス配送の2つのオプションを提供し、顧客のニーズに応じた選択肢を用意できます。
言語と通貨に対応する必要がある
越境ECでは、ターゲット国の言語でのサイト構築や顧客対応が必要です。商品説明やカスタマーサポートを現地の言語で提供しなければ、信頼を得ることが困難でしょう。通貨についても、現地通貨での価格表示と決済が求められ、為替レートの変動にも対応する必要があります。
さらに、国や地域によって主流の決済方法が異なり、中国ではAlipayやWeChat Pay、東南アジアではGrabPayなど、現地で使われる決済手段に対応しないと購入機会を逃してしまいます。 Global-eを導入することで、100以上の通貨と150以上の決済方法に対応可能です。国によって販売価格を調整したり、動的に為替レートを反映させるなど、柔軟に通貨設定を行えます。
法規制や商習慣の違いがある
各国には独自の法規制があり、輸出入に関する規制や商品の安全基準、表示義務などを遵守する必要があります。関税や税金の計算も複雑で、商品情報からHSコード(商品分類番号)を特定し、適切な税額を算出しなければなりません。商習慣の違いも課題で、返品ポリシーや配送期間への期待値が国によって異なります。
Global-eのようなMerchant of Record(MoR)サービスを利用すれば、法的・税務的な責任や請求業務を一括して委託でき、これらの課題を軽減できるでしょう。チェックアウト画面で目的地の国の適切な関税と税金を自動計算できるため、配達時の追加請求によるトラブルを回避できます。 商品情報からHSコードを算出する機能を備え、関税・税金を商品価格に含めるか外税にするかなど、国ごとに細かい調整が可能です。
越境ECの始め方
実際に海外販売を開始するための手順について解説します。 ここではターゲット国の選定、法規制の確認、販売方法の選択という3つのステップから見ていきましょう。
ターゲット国と商品を決める
越境ECを始める最初のステップは、進出先の国や地域を決定し、販売する商品を選定することです。 市場規模、競合状況、消費者の嗜好、物流の利便性などを総合的に調査し、自社商品が受け入れられる可能性が高い市場を選びます。中国や米国などの大規模市場、東南アジアなどの成長市場、欧州などの成熟市場など、それぞれの特性を理解することが大切です。
現地で需要が高い商品カテゴリーを把握し、自社の強みを活かせる商材を選定しましょう。Global-eの1,000社以上の導入実績で培った知見やデータに基づき、国ごとの関税や送料の設定などをアドバイスしてもらえます。包括的なデータ分析ツールも提供されており、各市場でのパフォーマンスや顧客行動を分析することが可能です。
法規制と輸出可能商品を確認する
ターゲット国が決まったら、その国の法規制を確認し、自社商品が輸出可能かどうかを調べます。食品や化粧品、医薬品などは各国で厳しい規制があり、成分表示や認証取得が必要なケースがあります。 輸出禁止品目や制限品目に該当しないか、商品の安全基準や品質基準を満たしているかを事前に確認することが不可欠です。
JETRO(日本貿易振興機構)などの公的機関が提供する情報やサポートを活用すると、円滑に進められます。関税率は各国の経済情勢によって改正されていくため、最新情報の確認が必要です。Global-eでは関税率の改正にもスピーディに対応できるため、事業者と顧客の双方においてトラブルのない取引を実現が可能です。
販売方法を選ぶ
販売方法には、大きく分けて「ECモール型」と「自社サイト型」の2つがあります。ECモール型は、Amazon、Tmall、Shopeeなどの既存プラットフォームに出店する方法で、集客力が高く、すぐに販売を開始できるメリットがあります。自社サイト型は、ShopifyなどのECプラットフォームを使って独自のECサイトを構築する方法で、ブランディングや顧客管理の自由度が高い利点があります。
Global-eはShopifyやMagentoなどの主要なECプラットフォームとシームレスに連携可能です。既存のECサイトに大幅な変更を加えることなくグローバル展開のための機能を追加できる設計となっており、企業の規模やニーズに応じたカスタマイズもできます。運営方針や予算、商品特性に応じて、適した販売方法を選択することが成功へのポイントとなるでしょう。
まとめ
越境ECは、国境を越えて商品やサービスを販売する電子商取引であり、日本企業にとって海外市場への参入と売上拡大の大きなチャンスです。世界の越境EC市場は2024年の152兆円から2034年には1,012兆円規模へと急成長する見込みで、日本企業の中国・米国向け販売額も4兆2,350億円に達しています。販路拡大や国内市場縮小リスクの補完といったメリットがある一方、物流コストや多言語対応、法規制への対応といった課題も存在します。ターゲット国の選定、法規制の確認、適切な販売プラットフォームの選択というステップを踏むことで、リスクを抑えた越境ECの展開が可能です。Global-eなどのソリューションを活用すれば、決済・物流・税務の複雑な課題を一括解決でき、200カ国以上へのグローバル展開を迅速に実現できるでしょう。
