Withコロナで加速するBtoB-EC〜リモートで受発注・請求・物流を行うためのデジタル化の進め方・事例・コツ

2020年9月24日に開催された株式会社Dai・MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)と株式会社ロジレスの3社共同WEBセミナーに、当社取締役の足立が登壇いたしました。

新型コロナウイルスの流行によってリモートワークを推進していきたい、BtoB-ECをこれから立ち上げたい、というBtoB事業者さまを対象に、リモートでも対応が可能な受発注・請求・物流のデジタル化の進め方や成功させるためのコツについてお伝えしました。

本記事では、セミナーで語られたBtoB-EC受発注・請求・物流を効率的に行う方法や、BtoB-EC導入のポイントなどを一部ご紹介していきます。

もくじ

イベント概要

▼タイトル

Withコロナで加速するBtoB-EC
〜リモートで受発注・請求・物流を行うためのデジタル化の進め方・事例・コツ

▼セミナー内容

新型コロナウイルスの流行をきっかけに企業間取引におけるクラウド化が一気に進んでいます。
今回は受発注システム、決済システム、物流システムをクラウド化することで得られるメリットをまとめてご紹介。
これからのスタンダードとなる世界観をいち早くお伝えします。

登壇者プロフィール

株式会社Dai 取締役 B2BソリューションDiv マネージャー 鵜飼 智史

株式会社Dai

取締役 B2BソリューションDiv マネージャー
鵜飼 智史

BtoB ECの第一人者として黎明期より活躍。Eコマースの展示会での特別講演やセミナー講師を務めながら、DXの推進とクラウドサービスの提供を精力的におこなう。 著書に「BtoB-EC市場の現状と販売チャネルEC化の手引き2020」(インプレス)がある。

MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)決済事業本部 シニアマネージャー 岡本 創

MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)

決済事業本部 シニアマネージャー
岡本 創 氏

業務改革・デジタルトランスフォーメーション・事業開発支援のコンサルタント。新卒でコンサルファームに入社後、大手自動車メーカーやSIerのプロセス短縮のコンサルティング、システム化支援、組織変革支援。その後、ネットベンチャー、大手物流会社を経て2019年にマネーフォワード入社。営業企画、パートナーアライアンスを担当するかたわら、複数社の事業立ち上げやBtoB-EC立上げを支援。セミナー登壇も年15回超。

株式会社ロジレス

取締役
足立 直之

新卒で楽天株式会社に入社後、楽天ブックスにて3年間、出版社への営業や電子書籍事業の立ち上げなどを担当。2012年にロジレスの前身となる会社を立ち上げ、自分たちでECサイトを運営。自社の業務を効率化するためのシステム開発していくなかで、同様の課題を抱えている人たちの存在を知る。多くのEC事業者の課題を解決したいと、2017年に株式会社ロジレスを創業し、SaaSプロダクトとして提供開始。EC物流の問題をよりよい方向に解決していくことを目指す。

コロナで需要が加速しているBtoB-EC

セミナーは、新型コロナウイルスの影響で加速している「BtoB-EC」についての解説から始まりました。

BtoB-ECとは?

「BtoB-EC」とは文字通り、BtoBの商品販売をEC化(完全にオンラインで販売すること)させた業態のことをさします。

BtoBのEC化はコロナ以前から加速傾向にありましたが「出社できない」コロナ禍でさらに需要が拡大しました。

実はBtoCより高いBtoBのEC化率

物販系分野に限定すると、EC化率はそれぞれ下記の通りとなっており、意外にもtoBでデジタル化が進んでいることがわかります。

市場(金額)EC化率
BtoC(約160兆円)約6.8%
BtoB(約1,140兆円)約40%
【経産省:令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる 国際経済調査事業 (電子商取引に関する市場調査) より集計・加工】
コロナ前後のBtoB-EC化の推移
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

直近の市場を見ると、1年ごとにEC化率が1%ずつ増えており、金額にすると1年で約20兆円も市場が堅調に伸びていました。そこへ今回の新型コロナウイルスの流行により在宅勤務需要が増え、デジタル化を後押ししているようです。まだまだアナログ発注はなくならないとはいえ、デジタル化がさらに増えるのではないかと岡本氏は考察しています。

在宅勤務を阻んでいる業務の存在とデジタル化の必要性

Bカートご利用企業さまへのアンケート(株式会社Dai調査)によると、在宅勤務を導入している企業の比率は約65%とのことでしたが、一部業務は在宅化できているものの、100%リモート対応というわけにはいかないという声があがったそうです。

在宅勤務を100%にできない理由として、

  • 自社拠点の出荷業務
  • 注文がFAXで届く
  • 紙で印刷・郵送する請求業務

以上の3点が多いということが明らかになってきており、今後さらにシステム化・デジタル化が必要になってくる分野なのではないかと鵜飼氏は述べていました。

コロナ後、在宅勤務ができない理由とは?
<【コロナ後、在宅勤務ができない理由とは? 】株式会社Dai調査結果>

本セミナーでは、上記の3大課題をシステム化・デジタル化で解決すべく、各パートでサービス運営企業がソリューションを提案させていただきました。

ここからは、それぞれのサービスがどうBtoB-ECの加速や、業務のデジタル化に貢献していくのかをご紹介していきます。

Bカートで実現できること│BtoB事業のEC化

まず株式会社Dai(Bカート運営)の鵜飼氏が登壇し、Bカートの特徴や実際の導入事例について解説を行いました。

デジタル化する受発注業務

Bカートでは新型コロナの影響で営業活動ができなくて困っているというご相談が多いそうです。これまで普通に行ってきた営業活動ができず、集客・営業活動をまずデジタル化する必要性が述べられました。

  • 対面営業
  • DM/カタログ(オフィスに人がいないため送っても読まれない)
  • 展示会

BtoB取引に必要な機能がそろったBカートで集客からから受注までデジタル化できる

Bカート

<Bカートとは>

BtoBの受発注業務をEC化するためのクラウドサービスです。toC向けのECサイトと同様にWEBページ内で商品訴求ができ、注文方法も簡単なため、業者者さまへの操作説明が不要です。

卸価格が公開されたくないという要望に応え、会員のみ価格を公開する「セミクローズド」設定や会員ランクによって価格や商品の出し分けを設定する機能もそなえています。

その他、価格管理や販路管理・見積書などの帳票類発行など、BtoCとは違った特徴を持つBtoB取引に特化した機能が標準で取りそろえられているのでBtoBのEC化が簡単に始められます。

月額9,800円〜・最短3日から始められ、まずは大きな投資をせずにデジタル化を進めてみたいという中小企業さまにもご利用いただきやすいサービスです。

Bカートご紹介
<株式会社Daiセミナー資料>

Bカート導入事例│クラウドサービスを組み合わせることでバックヤードの効率化を実現しているベースフード株式会社の例

具体的な導入事例として、バックヤード業務を完全に自動化している「ベースフード株式会社」の例が取り上げられました。

「BASE FOOD」とは、1食で1日に必要な栄養素の1/3がすべてとれる完全栄養の主食(パンやパスタなど)を提供している企業で、一般消費者向けの事業だけではなく、法人・事業者向けの事業も行われています。

ベースフード株式会社では、

  • BtoBの注文受付:Bカート
  • 決済:MF KESSAI
  • 在庫管理や発送:LOGILESS

を利用し、FAXでの注文受付はゼロ、そのほかのバックヤード業務も全て外部に委託し、業務の完全自動化を実現されているとのことでした。

導入事例のご紹介(Bカート)
<株式会社Daiセミナー資料>

鵜飼氏によると、自社で仕組みを立ち上げることは予算的に難しいスタートアップ企業であっても、クラウドサービスを組み合わせて使うことで、バックヤード業務の完全自動化を行うことが可能だとのことでした。

MF KESSAIで実現できること│請求業務・与信のオンライン化

次にMF KESSAIの岡本氏により、コロナ禍で増えてきた決済関連の課題や、そのソリューションについて解説が行われました。

新型コロナで増えた課題│デジタル化、与信、資金繰り

新型コロナ後に増えた問い合わせとして

  • デジタル化の課題:出社しないと請求書が遅れない、取引先が出社しておらず郵送した請求書の処理が滞る
  • 与信・資金繰りの課題:取引先の経営状況への不安、自社の資金繰りへの不安

の2点があげられました。

コロナ後に増えたお問合せ
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

またBtoB-ECでは、当月納品したものを月末締めで請求書を発行し、翌月払いをしてもらう掛け払いの形態が多いですが、この掛け払いを自社で行うにはリスクが高いと言います。

理由としては以下3つあり、

  • 取引先審査のスピード
  • 請求書発行、入金・督促の煩雑さ
  • 未回収のリスクが高い

これらの要因から請求のデジタル化や与信の委託を考える企業が増えてきているようです。

MF KESSAIは与信や請求業務を代行・オンライン化するBtoB請求サービス

MF KESSAI

MF KESSAIは、

  • 与信や請求業務の代行
  • 売掛金の保証

をスピーディーにデジタル完結で行ってくれるサービスです。

ME KESSAIのサービス概要
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

システム連携されたBカートと合わせて利用する場合、顧客登録・取引登録は自動で記録されるため、与信審査を含めた請求行為は完全に自動化されます。特別な対応が不要なお客様の場合、振り込みを待つだけで請求業務が完了します。

また帳票類はWEB上で取引先が直接ダウンロード・印刷できるようになっているため、「請求書を無くした」という問い合わせに対しても自社で対応する必要が無くなります。

卸売企業などの「繁忙期は仕入れが増えるので、早期に資金が欲しい」といったケースに合わせて、早期振込サービスの提供もあるとのことでした。

BtoB-ECの立ち上げ時のポイント

さらに様々な企業のBtoB-ECの立ち上げ支援をされている岡本氏から、BtoB-ECの始め方やコツについてお話がありましたので、一部をご紹介いたします。

BtoB-ECサイト構築のロードマップ
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

BtoB-ECをどこから始めるかのポイント│まずはスモールスタート

BtoB-ECを始めるまでたくさんやるべき業務があるのですが、どうしても外注できない自社で決めなければいけない部分(対応範囲・体制・予算など)の見極めが重要だと語りました。

全ての商材・全てのお客様に向けて一気にEC化を広げることは難しいので、売れ筋商品・リピートしてくれる既存顧客のデジタル化に絞って「BtoB-ECはスモールスタートすべき」と話します。

「商材」×「顧客」を絞ったスモールスタートの全体図を描く
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

以下、費用と効果のバランスに関するポイントとしてあげられました。

  • 業務のデジタル化によるコスト減とEC化による効率的なマーケティングで注文単価増を目指し、1注文あたりの粗利増を狙う
  • 売上の5%程度をIT費用、マーケティング・デザインに10%程度を投資目安とする

さらに「モノ(画面を使ったデモ)を使って業務フローを確認すること」は、社内の納得感が得られ、EC化事業を円滑に進めるためにとても有効だそうです。

BtoB-ECで難易度が高いのは物流設計

最後にBtoB-ECはtoCに比べ物流の設計が難しい点があげられました。顧客ごとに対応業務が異なるなど、これまで人力で何とか対応してきた部分が多く、それをEC化させるには、そもそものルールや設計を見直す必要があり、プロの手を借りることがベターだと提言されていました。

モノ・場所・時間・人の情報を極力シンプルに最適化する必要がある
<MF KESSAI株式会社(マネーフォワードケッサイ株式会社)セミナー資料>

LOGILESSでできること│自動出荷の実現

次に株式会社ロジレスの足立から、LOGILESSでできることの紹介と、業務を自動化するポイントの解説を行いました。

LOGILESSのご紹介│受注から出荷までを1つのシステムで完結し、自動化するシステム

LOGILESSとは、ECで受注を受けてから配送を完了するまでの業務をカバーしているシステムで、自動化とアウトソーシングを併用することで、自社業務を効率化するためのシステムです。

ここをアウトソースしましょう
<株式会社ロジレスセミナー資料>

事業者側と倉庫側が1つのシステムを利用することで、面倒なシステム連携作業が省かれ、ほとんど何もしなくても商品が出荷されるようになります。

受注から出荷まで1つのシステムで完結
<株式会社ロジレスセミナー資料>

自動出荷を実現すると、

  • 受注業務は1/3に減少
  • 出荷業務はアウトソースしたので100%削減

といった効果が得られます。

自動出荷実現後のBefore→After
<株式会社ロジレスセミナー資料>

また、BtoB/BtoCの両方を行なっている企業であっても、LOGILESS1つで全ての業務を管理していただくことが可能です。

自動業務の出荷のポイントとなるのは「業務の標準化」

足立によると、自動出荷を実現するためには「受注処理を標準化する」ということが欠かせないとのことです。

しかし、受注処理は会社の独自ルールに詳しい人が属人的に作業をしていることも多く、標準化のハードルが高いと言います。

例えば、下記のような受注処理が一例です。

受注処理を標準化する
<株式会社ロジレスセミナー資料>

LOGILESSを使えばこれらの受注処理は全て自動処理可能となり、スムーズに標準フローとしてアウトソースすることが可能です。

受注処理の自動化・標準化についてはこちらの記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

Q&A

セミナー最後のQ&Aでは、BtoB-ECに興味を持つ参加者の事業者さまからたくさんの質問が寄せられました。

事業者さまから寄せられた質問の中から、いくつかご紹介します。

3つのサービスを一気に導入することはあるのか?どこから始めるべき?

鵜飼氏:いろんなパターンがあるが、(BtoBもBtoCもやっている場合)順序立てて始めるとしたら、EC化しやすいBtoCにLOGILESSを導入し、業務の効率化を行うのがおすすめ。BtoC側で自動化ができると、BtoB業務のデジタル化の需要が増してくると思うので、そのタイミングでBtoBにBカートを導入し、その後MF KESSAIも導入という流れはあるのでは。

岡本氏:MF KESSAIから導入されるお客さまもいるが、別々にサービス導入をするよりはBカートを入れるタイミングで同時にMF KESSAIを導入するケースが多い。スモールスタートという意味ではBカートから導入する方が会社からの承認は得やすいと思う。

BtoB-ECの立ち上げ後、新規顧客を獲得する方法は?

岡本氏:新規顧客獲得には、デジタル+アナログを駆使し、予算を投下することが多い。九州のみで馬刺しを売っていた事業者さまで、BtoB-ECを導入し、売上予算の半分を広告予算に投下したことで、取引先数が600社から1万社に増えた事例がある。SEO・リスティング・メルマガ・SNS広告などをうまく使うことで、顧客獲得が可能。

BtoBの場合はオンラインのみのアプローチではなく、展示会などで顧客と接点を持ち、ECでの購入を促すということもしている。ECサイトがあることで「ちゃんとした企業だ」という印象が付き、新規顧客が安心して買ってくれるという副次的な効果もある。

LOGILESSを導入する場合、倉庫はどのように選べばよいのでしょうか?自分で探す必要があるのか、すでにLOGILESSが導入されている倉庫から選ぶ必要があるのか、教えてください。

足立:LOGILESSを導入する場合、倉庫の選択肢としては下記3パターンがあり、いずれもLOGILESSの導入はできる。

  • 自社倉庫を使う
  • アウトソーシング先を継続して利用する
  • 新しい倉庫を契約する

もちろんすでにLOGILESSが導入されている倉庫の紹介も可能。すでに別のWMSを導入している倉庫を利用したい場合は、WMSをLOGILESSに変えてもらう相談をすることが多い。

物流代行は初期費用が高いイメージがあるが、倉庫指定のWMSと自社で使用している受注管理システム(OMS)のつなぎこみに高額の費用が発生しているケースが多い。LOGILESSを導入している倉庫を利用すれば、OMSとWMSのつなぎこみをしなくて良いため初期費用を浮かせることができる。

まとめ

本記事では、BtoB-ECが今注目されている背景や、具体的に受発注・請求・物流を効率的に行う方法、BtoB-EC導入のポイントなどを抜粋してご紹介しました。

以下、BtoB-ECをリモートでも効率的に行うための重要なポイントです。

  • BカートでBtoBのEC化を行えば、リモートでも営業活動・受注業務に対応できる
  • MF KESSAIで請求業務をオンライン化すれば、リモートでも与信審査や請求書の発行が可能になる
  • LOGILESSで属人化している受注処理・発送業務を標準化することで、自動出荷が実現でき、出荷業務はアウトソーシングできる

今回ご紹介した3つのサービスを導入することで、BtoBであっても、自社でシステム開発をすることなく、受注〜発送〜決済(請求)までを自動化することが可能です。

受注処理の自動化やLOGILESSついてもっと詳しく知りたい方のために、「物流代行システムLOGILESSの早わかり資料」を用意しています。気になる方は、ぜひダウンロードしてみてください。

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