企業情報
| 企業名 | 株式会社幸田商店 |
| 事業内容 | 干し芋・きな粉など農産加工品の製造・販売 |
| ECサイト | 幸田商店公式オンラインショップ(https://www.koutashop.com) |
| お取り扱い商材 | 干し芋、きな粉など農産加工品全般 |
| 販売方法 | EC・卸・直営店 |
| サービス開始時期 | 2004年頃 |
| LOGILESS導入時期 | 2025年6月 |
| 導入前の課題 | ・受注管理システム(OMS)を利用していたが、出荷準備の作業は手作業が多く、ミスが発生しやすい状態だった。 ・送り状の配送種別を、細かい条件で設定できず、手作業が必要だった。 ・出荷準備などのバックヤード業務に追われ、販売施策に手が回らなかった。 |
導入後の効果 | ・ピッキング数の自動集計・一括印刷で出荷準備がお昼前に完了。残業時間が前年比61%削減された。 ・配送種別の自動振り分けや検品機能により、誤出荷・クレームがほぼゼロになった ・午後が「攻め」の時間に変わり、販促施策・コンテンツ制作に注力できるようになり売上も向上した |
取材者プロフィール

株式会社幸田商店
小舩 様
直販課に所属し、受注処理・出荷管理・顧客対応からECサイト運営・販促施策まで、バックヤードから売上づくりまでを一手に担う。「出荷準備に追われて攻めの施策ができない」という課題を痛感し、LOGILESS導入を主導。
本記事はこんな方に役立つ内容です
- 自社出荷をしているEC事業者の方
- LOGILESSのWMS機能もフル活用し、受注管理だけでなく、出荷業務まで効率化に成功した事例です。
- OMS(受注管理システム)を導入済みだが、手作業が残っているEC担当者の方
- 他社のOMSからLOGILESSへの乗り換えることでどう変わったかがわかる事例です。
- まだ受注管理システムや倉庫管理システムを導入していないEC事業者の方
- 楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング・Qoo10など複数モールを運営しながら、受注から出荷までの業務をシステムによって効率化した事例です。
LOGILESSを導入するまで
創業50年超。干し芋一筋から、全国区の農産加工品メーカーへ
―はじめに、幸田商店様の事業について教えてください。
小舩様:弊社は茨城県を拠点に、干し芋やきな粉など農産加工品の製造・販売を行っています。創業は50年以上前になるのですが、当初は肥料や米ぬかの製造販売から始まっていて、その後に干し芋事業が中心になっていきました。もともと干し芋って、おじいちゃんおばあちゃんが食べるようなイメージで、流通量も限られていたんですよね。それを今の社長がECや全国の販路に広げて、スイーツ感覚で食べられる商品として若い人にも届けていったのが、大きな転換点だったと思います。

―ECに参入されたのは、かなり早い時期だったそうですね。
小舩様:EC自体は2004年頃から始めていて、もう20年以上になります。最初は自社サイトだけで、その後に楽天、Amazon、Yahoo!という順番で広げていきました。もともとカタログ通販をやっていた流れもあって、社長がインターネット通販の可能性にいち早く気づいていたんだと思います。今でも電話・FAXでのご注文も受け付けていて、ネットが苦手なお客様にも対応できるようにしています。
―商品の特徴やこだわりについても聞かせてください。
小舩様:弊社のミッションは「農産加工品を通して人々の幸せと健康に貢献する」というもので、素材を活かした自然な商品づくりを大切にしています。干し芋はさつまいもを蒸かして干しただけ、シンプルな製法だからこそ、素材そのものにこだわることが品質に直結するんですよね。
主力の干し芋は、品種もいくつか扱っていて、一番人気の「べにはるか」はねっとり濃厚な甘さとたっぷりの蜜が特徴で、幅広い世代に喜ばれています。ほかにも、生産量が少なく「幻のほしいも」とも呼ばれる「いずみ」や、絹のようになめらかな舌触りの「シルクスイート」など、品種によってまったく違う食感と甘さが楽しめます。素材を活かした自然な商品づくりが共通するこだわりで、「農産物のおいしさをそのまま届けたい」という思いが商品づくりの根底にあります。
干し芋以外の農産加工品も取り揃えておりまして、国内産大豆を直火焙煎でじっくり丁寧に煎った「きなこ」も人気ですね。


LOGILESS導入前の課題
「受注管理システム(OMS)」だけでは出荷業務の負担を軽減できなかった
―以前はどのようなシステムで出荷準備をされていたのですか?
小舩様: LOGILESS導入前は、他社の受注管理システム(OMS)を使っていました。各モールからのデータを自動で取り込めていたので、それより前の手入力の頃に比べれば受注処理自体はずいぶん楽になっていたんです。ただ、その先の出荷準備はどうしても手間のかかる状態のままで。楽天・Amazon・Yahoo!などモールごとにフォルダを作って、送り状の種別(メール便・宅急便・冷蔵便・冷凍便など)ごとにさらに細かく分けて、1つひとつ印刷していくという手順だったので、とにかく工程が多くて時間がかかっていました。
―特にしんどかった工程はどのあたりでしたか?
小舩様: ピッキング数の集計ですね。同じ商品でも楽天・Amazon・Yahoo!でそれぞれ商品コード(SKU)が違っていて、それをひとまとめにする機能がなかったんです。なので現場の担当者が、楽天で何個、Amazonで何個、Yahoo!で何個とモールごとに数えて、最後に電卓で合計を出すという作業が毎回発生していました。それだけで1回の集計に30分近くかかっていて、現場からは相当しんどいという声が上がっていましたね。集計が遅れると出荷指示書を渡せる時間も遅くなって、全体の段取りが後ろ倒しになっていくんですよ。
―冷凍商品を扱っているぶん、その遅れが特に響いたということでしょうか。
小舩様: そうですね、弊社の干し芋は冷凍保存しているので、出荷前に解凍する必要があるんです。現場としては「お昼の時点でどれくらい出荷するのか」が分かっていないと解凍を始められない。でも出荷指示書が上がってくるのが午後1〜2時になってしまうと、もう解凍が間に合わない。注文が多い日は前日から一部を進めておくしかないし、それでも間に合わなければ配送会社の集荷時間に遅れて自分たちで持ち込みに行くことも。結果的に残業…という状態でしたね。
―ピッキングの精度や送り状まわりの課題はいかがでしたか?
小舩様: ピッキング集計が電卓頼みだったので、計算ミスが起きると「Amazonで1個足りない」「Yahoo!で1個足りない」といったことが出てきて、全部の商品をひっくり返して確認するはめになる。ズレたまま出荷してしまって数量違いのクレームにつながることもありましたね。ピッキング数がずれれば送り状の枚数も合わなくなるので、現場から「送り状が足りない」という連絡が来ることもよくありました。また、「送り状の配送種別」についても、商品の重量や個数に応じて「何個以上なら宅急便」「これ以下はメール便」といった細かい条件を自由に設定できなかったので、毎回手作業で修正が必要でした。件数が多い日は修正漏れが現場に流れてしまうこともあって、地味にストレスのかかる作業でしたね。

LOGILESS導入の決め手
配送会社の担当者からの紹介がきっかけ。「できません」がなかった
―LOGILESSを知ったきっかけは何でしたか?
小舩様:配送会社の担当の方と別件で話をしていたときに、「LOGILESSというシステムがありますよ」と紹介していただいたのがきっかけです。実際にロジレスに話を聞いてみたら、自分たちが困っていたことに対して「それはこの機能で対応できます」という答えがすぐに返ってきて、「できません」という回答がなかったのが印象的でしたね。
―契約前に2ヶ月のテスト期間があったことも導入の後押しになりましたか?
小舩様:そうですね、その2ヶ月の間に、社内のメンバーみんなで集まって実際に試せたのは大きかったです。「これすごいな」という声がその場で出て、安心して契約に進めました。以前のシステムに切り替えたときは、契約してからの手探りで本当にうまくいくのか不安だったので、その違いは大きかったですね。
―安心していただけたとのことよかったです!費用面はいかがでしたか?
小舩様:そうですね、以前の受注管理システムに比べると費用は上がるので、社内で提案するのは正直ちょっと大変でした(笑)。ただ、年間のEC売上規模から考えたら大した金額じゃないなと。それよりも、出荷準備に追われたままでいることの機会損失の方がよっぽど大きく、ここに投資しないのは危険だと思い、社長に説明して承認してもらいました。LOGILESS導入によるコスト増加よりも削減できる工数の方が大きかったです。
LOGILESS導入後の変化
出荷準備がお昼前に完了。午後が「攻め」の時間に変わった
―LOGILESS導入後、まず何が変わりましたか?
小舩様:一番大きいのは、出荷準備が終わる時間が劇的に早くなったことですね。以前は午後1〜2時まで続くこともありましたが、LOGILESSに切り替えてからは午後まで出荷準備が続いたことが一度もないです。スタートして1時間もあれば、現場に「ピッキングできますよ!」と連絡できるようになりました。
―具体的には、どのあたりが変わったのでしょうか。
小舩様:以前はモールごとにフォルダを分けてリストを印刷していたんですが、LOGILESSでは全モールのデータをまとめて、配送種別ごとに一括で出荷指示書を印刷できます。複数モールをまたいだピッキング数も自動で集計されるので、電卓で合計を出す作業がなくなった。以前は集計作業だけでも時間がかなりかかっていたので、それがほぼ一瞬で終わるようになったときは本当に感動しましたね。
―冷凍商品の解凍についても変化がありましたか?
小舩様:ピッキング情報が早い段階でそろうようになったので、解凍のタイミングも余裕をもって判断できるようになりました。以前は「予測で解凍するしかない」という日もあったんですが、今はきちんとその日の出荷数を把握してから動けるので、現場の段取りがだいぶスムーズになったと思います。
残業時間が前年比61%削減。繁忙期でも定時退社が当たり前に
―残業時間が減ったと聞きましたが、どのくらい減りましたか?
小舩様:部署全体の残業時間が前年比で61%削減されました。今は基本的に18時にはみんな退社しています。以前は繁忙期に19〜20時まで残業することもありましたし、他部署に手伝ってもらうこともありましたので、本当に大きく変わりましたね。
送り状のズレ・ピッキングミスがなくなり、クレームも減少
―ピッキングの精度や送り状まわりはどのように変わりましたか?
小舩様:配送種別の自動振り分けが細かく設定できるようになったので、手修正が必要なケースがほぼなくなりましたね。また、「送り状が足りない」という現場からの連絡も来なくなりましたし、検品システムでのチェックもできるので、ピッキングのズレもほぼゼロです。以前は誤送や数量違いのクレームが一定数あったんですが、今ではほぼなくなりましたね。
母の日・父の日などのギフト対応もスムーズに
―ギフト対応などのシーズン施策についてはいかがですか?
小舩様:以前は備考欄に「母の日」などの記載があるかを一枚一枚確認して、シールを貼るかどうか判断していたんですが、今は出荷モデルで仕分けができるので、該当する注文だけを自動で別ルートに流せます。現場の担当者も「これは母の日の出荷モデルに入っているからシールが必要」とすぐ分かる。干し芋はギフト利用が多いので、のし・包装の対応もしやすくなりましたね。
―出荷準備の時間が削減されたと思うのですが、その時間はどのように使っていますか?
小舩様:今では売上アップに繋がる施策を実行する時間に充てていますね。これまでは出荷準備と電話対応で一日が終わってしまうような感じで、商品の撮影や画像の作成、楽天のセールページの更新なんかも、なかなか手が回らなかったんです。今は午後を丸々使えるので、そういった販促や商品登録、コンテンツの充実に時間を使えるようになりました。結果的に、売上も順調に伸びてきているので、効率化して削減できたリソースを有効に活用できてると思います。
あとは、実際に畑に行ったり、生産者の方とコミュニケーションを取ったりなど現場に行く時間も増やすことができるようになったことも大きいですね。素材そのものの良さを活かすためにも実際に足を運ぶことを弊社は大事にしておりますので。
今後の展望
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
小舩様:もっと多くの方に知ってもらいたいなと思っておりまして、SNS周りにもっと力を入れていきたいと思っています。物流周りですと、LOGILESSと楽天スーパーロジスティクスとの連携も進めているところで、今後もバックヤードの仕組みをさらに整えながら、売上を伸ばしていきたいと思っています。
―LOGILESSに対して、こうなったらいいなという点はありますか?
小舩様:強いて言うなら、楽天以外にもソーシャルギフトへの対応がより進むと嬉しいですね。干し芋はギフト需要が多いので、販促の幅が広がります。ただ、大きな不満は正直ないですね。費用対効果で見たら、LOGILESSを入れたことでEC事業全体がまわるようになったと感じています。
―大変嬉しいお言葉をいただきありがとうございます!楽天以外のソーシャルギフト対応も含め、今後もLOGILESSはさらに機能を拡充してより一層お力になれるよう取り組んでまいります。本日はお忙しいところ、貴重なお話をいただきありがとうございました。

