ライブコマースとは?仕組み・メリット・デメリットをわかりやすく解説

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「ライブコマースという言葉は聞いたことがあるけれど、具体的な仕組みがよくわからない」と感じている方は多いはずです。ライブコマースとは、ライブ配信とオンライン販売を組み合わせた新しい販売手法のことです。本記事では、基本的な仕組みからメリット・デメリット、向いている業界、導入形態までわかりやすく解説します。 

この記事の結論

  • ライブコマースはリアルタイムの双方向コミュニケーションにより、従来のEC販売より高い購買率が期待できる
  • 視聴経験者の半数以上が実際に商品を購入しており、「分かりやすさ」と「安心・信頼感」がその背景にある
  • 導入形態は4種類あり、自社の予算・運用体制に合わせた選択が成果への近道になる
もくじ

ライブコマースとは?基本的な定義

ライブ配信を通じて商品を紹介し、視聴者をECサイトに誘導して購入につなげる販売手法です。

ライブ配信とEC販売を組み合わせた新しい販売手法

企業の担当者やインフルエンサーがリアルタイムで配信を行い、視聴者はコメント機能を使って質問や要望をその場で送ることができます。テキストや写真だけでは伝えきれない商品情報を動画で発信できる点と、チャットなどで視聴者と双方向のリアルタイムコミュニケーションが取れる点が、ライブコマース固有の特徴です。

テレビショッピング・ECサイトのみとの違い

ライブコマースが従来の販売手法と何が異なるのかを整理すると、その価値が明確になります。下の表は、3つの販売手法を比較したものです。

比較項目ライブコマースECサイトのみテレビショッピング
購入先ECサイトECサイトコールセンター
コミュニケーション双方向(リアルタイム)発信のみ発信のみ
疑問解決のスピードリアルタイム(コメント)遅い(メール・電話)遅い(コールセンター)
限定感・特別感ありなしあり

テレビショッピングと似た印象を持つ方もいますが、視聴者が一方的に情報を受け取るだけでなく、配信者とその場でやりとりできる点が根本的な違いです。この双方向性こそが、ライブコマースの購買率の高さを支える仕組みになっています。

日本のライブコマース市場の現状

認知度・普及率はまだ発展途上にあります。

普及率はまだ低く、市場は発展途上にある

日本国内では、ライブコマースという販売手法が定着しているとはまだ言えない段階です。2022年12月~2023年1月の調査では、ライブコマースを認知している人は31.9%、実際に視聴経験がある人は3.9%にとどまっているのです。

メルカリチャンネルが2019年、BASEライブが2020年にサービスを終了した事例もあり、初期参入企業の撤退が普及の妨げになった側面もあります。

視聴経験者の購買率は半数を超えている

普及率は低い一方、ライブコマースを視聴した層の購買行動は注目されています。2022年12月~2023年1月の調査では、視聴経験者のうち商品を購入したことがある人は54.8%と半数を超えており、年代別では20代が66.2%、30代が59.6%と若年層ほど購買率が高くなっているのです。

購買経験者が購入を決めた理由として最も多いのは「商品に詳しいコマーサーの説明内容による安心感(47.5%)」であり、次いで「商品に詳しいコマーサーの出演による安心感(44.3%)」、「双方向コミュニケーションで疑問が解決される安心感(35.8%)」、「ライブ配信による臨場感(32.3%)」が続きます。

今後の成長が期待される理由

非視聴経験者のうち、利用意向がある人は19.8%に達しており、現状の視聴経験者数と比較しても潜在的な規模が大きいです。その興味点として最も多いのは「動画で分かりやすく商品が紹介される点(66.4%)」であり、「視聴者の質問にその場で回答される安心感(32.5%)」「商品に詳しい人の説明による信頼感(29.8%)」が続きます。

さらに、電通デジタルが2025年5月に実施した調査では、ライブコマースの認知・興味・体験の各指標がいずれも前年比で大幅に増加しており、関心を持つ生活者が着実に広がっていることが確認されています。

ライブコマース3つのメリット

ここでは、従来のEC販売にはない強みを見ていきましょう。

写真や文字では伝わらない商品の魅力を届けられる

テキストと静止画だけで伝えられる情報には限界があります。ライブ配信であれば、素材の質感・着用時の可動域・実際の色感など、商品ページでは補いきれない情報を動画でそのまま伝えることが可能です。

購買経験者がライブコマースを評価するポイントとして「分かりやすく商品について紹介される点」が45.0%で最も多く挙げられており、動画による情報伝達の強みが実際の購買層にも支持されています。

双方向コミュニケーションで信頼感を高めやすい

視聴者は配信中にコメントを通じてリアルタイムで質問でき、配信者はその場で回答できます。「敏感肌でも使えるか」「身長160cmだと丈感はどうか」といった個別の疑問に即座に答えられるため、購入前の不安を取り除いた状態でECサイトへ誘導することが可能です。

購買経験者の35.8%が「双方向コミュニケーションによる疑問解決の安心感」を購入の決め手に挙げており、この双方向性がブランドへの信頼そのものを育てる役割を果たしています。

購買意欲が高まった状態で購買導線に乗せられる

ライブ配信には独特の臨場感があり、「今だけ」「残りわずか」といった演出が視聴者の行動を促しやすい環境を生み出します。購買経験者の32.3%が「ライブ配信による臨場感」を購入の決め手に挙げており、通常のECサイト閲覧にはない即時性がライブコマースの強みです。

SaaS型のライブコマースを活用すれば、配信画面の近くに商品ページへのリンクを設置できるため、購買意欲が高まったタイミングで即座に購入ページへ誘導できます。

ライブコマース3つのデメリット

導入前に把握しておくべき課題も見ていきましょう。

事前の集客が成果を左右する

ライブ配信は、そのアカウントやブランドをすでに知っている人が視聴する前提で成立しています。 視聴のきっかけとして最も多いのは「登録している媒体からのメールニュース(49.6%)」であり、次いで「SNS広告(36.4%)」「企業Webサイトのお知らせ・バナー(34.6%)」と、企業・媒体側からの能動的な告知が視聴者獲得の中心になっています。

SNSやWebサイトでの事前告知、メールマガジンなど複数の接点を組み合わせた集客戦略が、配信前から欠かせません。

リアルタイム配信特有のトラブルが起きやすい

ライブ配信は事前収録と異なり、編集や修正が一切きかない一発本番のコンテンツです。ネット回線の不安定化による配信中断、時間配分のミス、コメント欄でのトラブルなど、想定外の事態が発生する可能性があります。

本番前にマニュアルと対応フローを整備しておくことが、安定した配信運営の前提条件です。

配信者のスキルが結果に直結する

ライブコマースで成果を出せるかどうかは、配信者のスキルに大きく依存します。下の表は、配信者に求められる主要なスキルをまとめたものです。

スキル項目求められる理由
コミュニケーション力視聴者との双方向やりとりを盛り上げるため
商品知識質問に正確かつ迅速に答えるため
動画での表現力商品の魅力を映像で伝えるため
配信の技術的知識機材・回線・配信ツールを使いこなすため

購買決定要因の上位2つが「コマーサーの説明内容による安心感(47.5%)」「コマーサーの出演による安心感(44.3%)」であることからも、配信者の質が購買率に直接影響することがわかります。 起用前に商品知識のトレーニングや配信リハーサルを行うことが、品質担保の基本です。

ライブコマースに向いている業界・ジャンル

商材特性による相性を解説します。

「使用感」が購買判断に関わる商品が適している

ライブコマースのメリットが最大限に発揮されるのは、商品の使用感や見た目のニュアンスが購買判断に大きく影響するカテゴリです。視聴カテゴリとして最も多いのは「アパレル企業(47.4%)」であり、次いで「化粧品ブランド企業(30.5%)」「家電量販店(30.2%)」「百貨店・ショッピングモール・総合小売(28.0%)」が続きます。

「日常的に使用する商品で、かつ使い心地や見た目が購入の決め手になりやすい」という条件に当てはまるほど、ライブコマースとの親和性が高まるといえるでしょう。

以下のような業界・ジャンルがライブコマースに適しています。

アパレル・ファッション 化粧品・スキンケア 家電・ガジェット 百貨店・ショッピングモールなどの総合小売

向いていない商品カテゴリにも注意が必要

逆に、効果が出るまでに時間がかかる商品はライブコマースとの相性がよくありません。ダイエット食品や健康補助食品のように、数週間~数ヶ月継続して使用することで結果が出る商品は、配信中にその効果を実演することが難しく、訴求力が弱くなります。

取り扱い商品がライブコマースに適したカテゴリかどうかを、導入前に確認しておくことが大切です。

SNS連携で導入ハードルを下げる方法も

Instagram LIVEやTikTokなどのSNSは、無料で始められるライブコマースの起点として活用できます。既存フォロワーへの告知から配信、アーカイブを通じたECへの誘導まで、既存のSNSアカウントを軸に完結できる点が強みです。

なかでもTikTokは、ショート動画をきっかけに商品への興味を持ったユーザーをそのまま購買へとつなげる導線を持つプラットフォームとして、特に若年層へのアプローチで活用されています。

ライブコマースの導入形態|4種類を比較

自社の状況に合った形態を選ぶことがスタート地点です。

各形態の特徴を比較する

ライブコマースの導入にあたっては、自社の状況に合った形態を選ぶことが出発点になります。主な形態は下の表のとおりです。

形態初期費用月額費用主なプラットフォーム例向いているケース
SaaS型(埋め込み型)10万円以上利用状況によるHandsUP、TIG LIVE、Live kit自社ECが確立している企業
ECモール型10万円以上利用状況による楽天市場ショッピングチャンネル、au PAYマーケット ライブTVECモール出店済みの企業
アプリ型無料売上連動型17LIVE、SHOWROOM低コストで始めたい企業
SNS型無料無料Instagram、YouTube、TikTokSNS運用に注力している企業

形態によって費用構造も運用負荷も大きく異なります。自社のEC事業の現状と予算・人員リソースを整理したうえで選択することが、導入後の継続的な運用につながります。

SaaS型(埋め込み型)の特徴

SaaS型は、自社のECサイトやWebサイトにライブ配信システムを組み込む形態です。配信画面の近くに商品ページへのリンクを設置できるため、視聴者を離脱させずに購入ページへ誘導できます。

一方で、自社ECサイトに一定の集客基盤が確立されていなければ視聴者を集めにくいため、SNSマーケティングと組み合わせた集客施策を並行して行う必要があります。

SNS型・TikTok活用の最前線

SNS型は初期費用ゼロで導入できる手軽さが強みです。なかでもTikTokは、ショート動画から商品への興味関心を高め、そのままライブ配信・購買へとつなげる導線を持ち、若年層へのアプローチに有効なプラットフォームです。

EC自動出荷システム「LOGILESS」はTikTok ShopとのAPI連携を2025年6月に開始しており、TikTok Shopで発生した注文情報はLOGILESSに自動で取り込まれ、在庫情報のリアルタイム同期・出荷指示・送り状発行までの一連業務が自動化されます。手作業によるミスを削減しながら急な注文件数の増加にも対応できるため、TikTok Shopへの出店を検討しているEC事業者は、受注から出荷までのオペレーションを整えた状態でライブコマースに参入できます。

まとめ

ライブコマースは、ライブ配信とEC販売を組み合わせることで、従来の販売手法では難しかった双方向コミュニケーションと高い購買率を両立させる販売手法です。視聴経験者の購買率が54.8%と半数を超えており、「分かりやすさ」と「安心・信頼感」がその背景にあることが確認されています。 導入形態はSaaS型・ECモール型・アプリ型・SNS型の4種類があり、自社の状況と照らし合わせて選択し、事前の集客戦略と配信者育成を並行して進めることが成果への近道です。TikTok Shopでのライブコマース販売を検討している場合、EC自動出荷システム「LOGILESS」とのAPI連携を活用することで、受注から出荷までの業務を自動化しながらスムーズに運用体制を整えることができるでしょう。

この記事を書いた人

ロジレス編集部

ロジレス編集部は、EC事業者・倉庫事業者さまに向けて業務改善や売上拡大のヒントをお届け。 システムの効果的な活用方法から業界ニュースまで、現場目線で情報を発信しています。

※掲載内容は執筆時点の情報に基づいており、正確性や最新性を保証するものではありません。内容が誤っている可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

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