EBISUMARTとは?特徴・料金・EBISUMARTと連携できるシステムまで解説
「EBISUMART(エビスマート)」は、クラウド上でECサイトを構築できる国産のECプラットフォームとして、中〜大規模のEC事業者から注目を集めています。多彩なカスタマイズ性と高いセキュリティを備え、2026年5月時点で導入実績は846サイト、利用店舗の年間流通総額は2,045億円にのぼります。
本記事では、EBISUMARTの特徴から料金体系、EBISUMARTと連携できるシステム(受注管理・在庫管理・CRMなど)まで、EC事業者の視点で中立・客観的に解説します。
この記事の結論
- EBISUMARTは、クラウド型でありながらフルスクラッチ級のカスタマイズができる国産ECプラットフォーム。BtoC・BtoB・オムニチャネルまで幅広く対応
- 導入費用は初期300万円〜、月額25万円程度〜(従量課金・固定料金プラン)。レベニューシェアプランは初期1,000万円〜。スタートアップ向けの「EBISUMART Lite」(月額3万円〜)も登場
- ISMS・PCI DSS認証を取得し、WAFオプション、金融機関級のセキュリティとインフラを備える
- EBISUMARTは多数の外部システムと連携可能。「EBISUMARTと連携できるシステム」は受注管理(LOGILESSなど)・在庫管理・CRM・MA・決済などカテゴリごとに選べる
- 中〜大規模でカスタマイズ性とセキュリティを重視する事業者、BtoB商材や多様な商品を扱う事業者に向いている
EBISUMARTとは
クラウド型EC構築プラットフォームの概要
EBISUMARTは、クラウド上でECサイトを簡単に構築できるECプラットフォームです。カスタマイズ性に優れており、ECサイト構築に必要な標準機能一式に加えて、APIを活用した自社エンジニアによる開発や、EBISUMART側のエンジニアによる開発まで、幅広い形で機能を拡張できます。
もともとは中小規模の事業者向けのパッケージ型クラウドECシステムとして始まりましたが、自社開発を重ねることで、現在では大規模なEC事業を展開する企業にも対応できるプラットフォームへと成長しています。クラウド型のため自社サーバー構築は不要で、常に自動でバージョンアップされるため、サーバー管理に人材を割けない企業でも運用管理の手間を抑えられます。一方、パッケージ型の選択肢もあり、自社サーバーでの運用を希望する企業はそちらを選ぶことも可能です。
運営会社と導入実績
EBISUMARTは、クラウドEC構築サービスを手がける株式会社インターファクトリー(2003年設立・東京都)が提供しています。
導入実績は拡大を続けており、2026年5月時点で導入店舗数は846サイト、利用店舗の年間流通総額(GMV)は2,045億円に達しています(インターファクトリーのプレスリリースより)。東京証券取引所をはじめとする金融機関や、日比谷花壇など大手企業の導入事例も公開されています。
BtoC・BtoB・オムニチャネル対応
EBISUMARTの大きな特徴は、BtoC(一般消費者向け)とBtoB(企業間取引)の両方に対応していることです。一般消費者向けのECサイトだけでなく、会員制のBtoBサイトや、小売と卸売を兼ねたサイトの構築も可能です。
また、実店舗との連携(オムニチャネル・O2O対応)にも対応しています。POSレジとの連携や顧客情報の管理機能をカスタマイズすることで、リアル店舗とECをシームレスにつなぎ、対面販売に近い顧客対応を実現できます。
EBISUMARTのメリット
カスタマイズ性・拡張機能に優れる
EBISUMARTの最大の強みは、「クラウドの最新性」と「フルスクラッチ級のカスタマイズ性」を両立している点です。ECサイト構築に必要な機能が標準で揃っていることに加え、自社の販売戦略に合わせて自由に機能を追加・連携できます。管理画面側のシステムも独自構築が可能なため、企業ごとに最適なEC運用を実現できます。
さらに、多くの外部サービスと連携できます。提携サービスのカテゴリは、CRM・MAツール、レコメンド、動画配信、接客ツール、サイト内検索、フォーム入力最適化(EFO)、カスタムオーダー、デジタルギフト、越境EC・多言語対応、受注・在庫管理、店舗連携など多岐にわたります(後述「EBISUMARTと連携できるシステム」で詳しく解説します)。
セキュリティ対策に優れる
EBISUMARTは情報セキュリティ管理の認証であるISMS認証と、国際的なクレジットカードデータセキュリティ基準であるPCI DSS認証を取得しています。悪質なWeb攻撃からサイトを保護するWAF(Web Application Firewall)オプションも提供されており、約2週間での導入が可能です。
金融機関(東京証券取引所など)での利用実績もあり、金融系で求められる高いレベルのセキュリティでECサイトを運用できます。また、システムは定期的にアップデートされ(週1回の無料アップデート)、常に最適な状態に保たれます。インフラ面でも、1分間あたり最大5万アクセス・年間稼働率99.95%といった高い耐久性の実績があります。
サポート体制が充実
EBISUMARTでは、顧客企業ごとに専任の運用サポート体制を設けています。主なサポートは以下のとおりです。
- 専任ECコンシェルジュ:導入後は無償でつく専任サポート。自社のサイト構築過程を把握しているため、マーケティング施策や集客提案、アクセス解析、商品登録など幅広く相談できます
- ebisumart Academy:運営者向けワークショップ。他社の運用事例や新機能の使い方を学べます(導入前・導入後どちらでも参加可能)
- サポートサイト:テキストと動画による解説コンテンツ
- ビジネスグローアップサポート:ECコンサルティングサービス
導入時・構築時・運用時のそれぞれのフェーズでサポートを受けられる点は、ECの専門知識が十分でない事業者にとって心強いポイントです。
導入前に検討したいポイント
EBISUMARTを検討する際、事前に確認しておきたいポイントを中立の立場で整理します。EBISUMART自体の品質ではなく、「自社にとって最適か」という選択の視点です。
費用の規模感と費用対効果
EBISUMARTの導入費用は、カスタマイズ性の高さゆえに一定の規模感があります(詳細は料金の章で解説します)。導入前に、「求める機能・カスタマイズに対して費用が妥当か」を、複数のプラットフォームと比較して判断することが大切です。年間で100以上の機能追加が行われる点や、拡張機能として他システムと連携できる点も含め、費用対効果を総合的に評価しましょう。
機能の過不足をどう判断するか
EBISUMARTは機能が充実している反面、自社に必要な機能だけで足りるのか、それともフルスクラッチ級のカスタマイズが必要なのかを事前に見極めることが重要です。必要な機能が十分に揃っている事業者もいれば、逆にシンプルな構成で十分な事業者もいます。自社の事業規模・商品特性・今後の成長計画と照らし合わせて、機能の過不足を判断することをおすすめします。どのような内容が初期構築費用に含まれるかは、問い合わせで事前確認しましょう。
EBISUMART Liteという選択肢
EBISUMARTには、スタートアップ・中小規模の事業者向けに「EBISUMART Lite」(エビスマート ライト)というプラットフォームも用意されています(2022年から提供)。本格的なEBISUMARTと同様のノウハウをベースに、シンプルな料金体系(月額3万円〜)でECサイトを構築できるため、費用面が気になる場合はこちらも選択肢になります。詳細は料金の章で解説します。
EBISUMARTと連携できるシステム
「EBISUMARTと連携できるシステム」は、公式の提携サービス一覧からカテゴリごとに選べます。EC運営に必要な機能を、カスタマイズ開発なしで外部システムの連携によって拡張できる点がEBISUMARTの大きな強みです。ここでは主なカテゴリと代表的な連携先を紹介します。
連携カテゴリの全体像
EBISUMARTが公式に連携実績・連携実装を持つカテゴリは以下のとおりです。
| カテゴリ | 主な連携先(例) |
|---|---|
| CRM・MAツール | カスタマーリングス、Repro、KARTE、アクションリンク、hachidori、EC intelligence など |
| レコメンド | アイジェント・レコメンダー、NaviPlusレコメンド など |
| 動画配信・接客ツール | 各提携サービス |
| サイト内検索・サジェスト | 各提携サービス |
| フォーム入力最適化(EFO) | 各提携サービス |
| 受注・在庫管理(OMS) | ネクストエンジン、zaiko Robot、GoQSystem、LOGILESS など |
| 店舗連携(POS・オムニチャネル) | 各提携サービス |
| メール配信・リターゲティング | 各提携サービス |
| カスタムオーダー・デジタルギフト | 各提携サービス |
| 越境EC・多言語対応 | 各提携サービス |
| 決済 | GMOイプシロン、GMOペイメントゲートウェイ、KOMOJU など多数 |
(出典:EBISUMART公式「提携サービス一覧」https://ebisumart.com/app_service.html)
受注・在庫管理システムとの連携(LOGILESS含む)
EC事業者にとって重要なのが、受注・在庫管理システム(OMS)との連携です。EBISUMARTの公式提携サービス一覧には、在庫管理・商品管理カテゴリとして「ネクストエンジン」「zaiko Robot」「GoQSystem」などが掲載されています。
これらに加えて、LOGILESSもEBISUMARTとAPI連携が可能です。LOGILESSは受注管理(OMS)と倉庫管理(WMS)が一体になった在庫・出荷管理システムで、EBISUMARTとの間で以下の情報を自動連携できます(LOGILESS公式ヘルプセンターより)。
- 受注情報の取得(約10分に1回)
- 入金/承認ステータスの連動(約10分に1回)
- 出荷実績の反映(約1時間に1回)
- 在庫数の連動(約10分に1回)
CSVによる受注データの取り込み・出荷実績の反映にも対応しています。EBISUMARTでECサイトを構築し、複数モールや自社EC、物流倉庫との受注・在庫・出荷を一元管理したい事業者にとって、選択肢となる連携先です。LOGILESSは楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなど主要モールとの連携も持っているため、マルチチャネル運用の基盤としても活用できます。
CRM・マーケティングツールとの連携
購買データとマーケティング施策をつなぐCRM・MAツールの連携も充実しています。カスタマーリングス、Repro、KARTE、アクションリンク、hachidoriなど、顧客データ・購買履歴を統合してメール配信・接客・レコメンド施策を実行できるツールを組み込めます。どんな商品がどんなお客様に響くかを分析し、購買行動を一貫して管理できる環境が整います。
2026年の新連携(オンライン銀行引落・AI)
2026年には新しい連携・サービスも発表されています。
- Jamm(オンライン銀行引落)連携(2026年3月発表):非クレジットカード決済としてオンライン銀行引落に対応。決済手段の選択肢を広げられます
- みずほファクター「決済ナビ」連携(2026年6月):SaaS型ECとして初の連携(EBISUMART・EBISUMART Liteとも対応)。メガバンクグループの信用力を生かした高セキュリティな決済を提供
- EBISU AGENT(2026年7月開始):インターファクトリーの最先端AIサービス。第1弾としてAI活用のEC運用代行サービスを提供開始
このように、EBISUMARTと連携できるシステムは年々拡大しており、自社の販売戦略や業務フローに合わせて組み合わせを選ぶことができます。
EBISUMARTがおすすめの事業者
EBISUMARTは、以下のような事業者に向いているプラットフォームです。
多様な製品を取り扱っている事業者
フレキシブルなカテゴリー管理機能を備えており、多様な製品・カテゴリーを効率的に管理できます。幅広い商品を扱う事業者でも、見つけやすく管理しやすいサイト運営が可能です。
自社の固定ファンを持ちたい事業者
独自のECサイトを構築する自社型ECのため、Amazonや楽天市場などのモール型ECとは異なり、独自性の高いサイトでブランド力を育てられます。自社の世界観を表現し、固定ファンを作りたい事業者に向いています。
セキュリティ対策を重視する事業者
ISMS・PCI DSS認証、WAFオプション、金融機関級のインフラ実績など、セキュリティと安定性を重視する事業者にとって信頼できる選択肢です。機密性の高い取引や個人情報を扱う事業者には特に重要です。
BtoB・複雑な業務フローをEC化したい事業者
BtoB取引(会員制サイト・卸売)や、実店舗とのオムニチャネル連携、基幹システム連携・POS連携など、複雑な要件をECサイトに落とし込みたい事業者に向いています。フルスクラッチ級のカスタマイズ性がこうした要件に応えます。
EBISUMARTの料金体系(2026年9月時点)
EBISUMARTの料金プランは以下の3種類です(出典:EBISUMART公式「料金プラン」https://www.ebisumart.com/price.html)。
従量課金プラン
- 初期構築費用:300万円〜(カスタマイズ内容により変動)
- 月額費用:基本保守料金+カスタマイズ機能保守費用+オプション利用料金+アクセス費用(変動)
ECサイトへのアクセス数に応じて月額費用が変動するプランです。繁忙期と閑散期の予算調整がしやすく、利用した分だけ費用が発生するため、無駄なコストを抑えられます。
固定料金プラン
- 初期構築費用:300万円〜(カスタマイズ内容により変動)
- 月額費用:基本保守料金+カスタマイズ機能保守費用+オプション利用料金+アクセス費用(固定)
月額費用が固定されるため、アクセスが集中した月でも費用が増えず、安定した予算管理ができます。見込みアクセス数を事前に設計できる事業者に向いています。
レベニューシェアプラン
- 初期構築費用:1,000万円〜(カスタマイズ内容により変動)
- 月額費用:毎月の売上金額の2.5%〜(成果報酬型)
毎月の利用料金が売上に対してあらかじめ決めた配分率で決まる成果報酬型のプランです。売上が低い月のコストを抑えられ、成長・拡大のための施策を追加費用負担を抑えて導入できます。機能が充実した大規模向けの選択肢です。
EBISUMART Liteの料金
スタートアップ・中小規模向けの「EBISUMART Lite」は、シンプルな3つのサポートプランから選べます(出典:EBISUMART Lite公式サイト https://ebisumart-lite.com/price.html)。
| プラン | 月額費用 | 初期費用 |
|---|---|---|
| サポートなしプラン | 30,000円〜+30円/件 | 100,000円〜 |
| スポットサポートプラン | 50,000円〜+30円/件 | 100,000円〜 |
| 通常サポートプラン | 100,000円〜+30円/件 | 100,000円〜 |
(受注従量費用30円/件は売上・受注数に応じて加算。決済代行会社の手数料は別途。税別)
料金例
EBISUMART公式が公開している料金例は以下のとおりです(導入規模のイメージです)。
| 売上規模 | 実装機能の例 | 導入費用 | 月額 |
|---|---|---|---|
| 1,000万円/月 | 標準機能+ポイント・検索・レコメンドのカスタマイズ | 500万円 | 30万円 |
| 5,000万円/月 | 基幹システム連携・POS連携・オムニチャネル化・CMS | 3,000万円 | 80万円 |
| 5億円/月 | 予約販売・WMS連携・MA連携・会計連携など独自カスタマイズ | 20,000万円 | 650万円 |
なお、公式のFAQによると最低費用は「初期導入費用300万円、月額費用25万円程度から」です。カスタマイズなしの標準機能のみの場合は、費用感をかなり抑えられます。具体的な金額はサイト規模によって変動するため、問い合わせで見積もりを取ることをおすすめします。
EBISUMARTでの決済方法
EBISUMARTが対応している決済方法は多岐にわたります。
- クレジットカード決済(主要ブランドに対応)
- QRコード決済:PayPay・LINE Pay・楽天ペイ・メルペイ(+2026年からはオンライン銀行引落「Jamm」も)
- キャリア決済:d払い・au PAY
- コンビニ決済・ネットバンキング決済
- ポイント決済
- 後払い決済:Paidy・NP後払い・atone・Smartpay・後払い.com・GMO後払い
また、決済代行サービスを利用すると複数の決済方法をスムーズに一括導入できます。対応する決済代行サービスには、GMOイプシロン、GMOペイメントゲートウェイ、ゼウス、ソニーペイメントサービス、SBペイメントサービス、電算システム、ペイジェント、DGフィナンシャルテクノロジー、ヤマト運輸、UnivaPay(ユニヴァ・ペイキャスト)、KOMOJUがあります。2026年にはみずほファクターの「決済ナビ」(高セキュリティな請求先口座決済)にも対応しました。
ECで利用率の高い決済手段を幅広く用意できるため、顧客の決済離脱を防ぎやすくなります。最新の対応状況はEBISUMART公式の「決済会社の対応一覧」で確認できます。
まとめ
EBISUMARTは、クラウド型でありながらフルスクラッチ級のカスタマイズ性を備えた国産ECプラットフォームです。BtoC・BtoB・オムニチャネル対応、ISMS・PCI DSS認証による高いセキュリティ、専任ECコンシェルジュによる充実のサポートが特長で、2026年5月時点で846サイトの導入実績があります。
料金は初期300万円〜・月額25万円程度〜(従量課金/固定料金)、レベニューシェアは初期1,000万円〜と中〜大規模向けですが、スタートアップ向けにはEBISUMART Lite(月額3万円〜)という選択肢もあります。
EBISUMARTと連携できるシステムは、受注・在庫管理(ネクストエンジン・zaiko Robot・LOGILESSなど)、CRM・MA(カスタマーリングス・Repro・KARTEなど)、決済(GMO系・KOMOJU・Jamm・決済ナビ)とカテゴリごとに充実しており、自社の戦略に合わせてECサイトを拡張できます。
「カスタマイズ性とセキュリティを両立した自社ECを持ちたい」「BtoBやオムニチャネルなど複雑な要件を実現したい」という事業者は、EBISUMARTと外部連携システムの組み合わせを検討してみてはいかがでしょうか。